奈落のマイホーム


 2024.10.13    マンション丸ごと穴に落ちる【奈落のマイホーム】


                     
奈落のマイホーム [ キム・ジフン ]
評価:3

■ヒトコト感想
韓国の生活習慣がわりとわかる作品だ。やっと買ったマンションが地下深くに落下する。マンションごと巨大な陥没した穴に落ちるのは強烈だ。落ちてから救出されるまでの都合の良い展開はあるにしても、サバイバルとしての面白さも多少ある。序盤はごく普通のサラリーマンが無理してマンションを買って浮かれている場面が続くのだが…。

マンションが傾き始める前兆がある。引っ越し祝いをするからと、大量のトイレットペーパーをお祝いに持っていくのは韓国の風習なのだろうか?ラストでも登場してくるので、毎回気になる場面だ。そりの合わない隣人とのちょっとしたトラブルから、穴に落ちてから、生きるために皆で協力する場面は強烈だ。

■ストーリー
平凡なサラリーマンのドンウォンは、11年間の節約生活を経て、ソウルにマンションを購入、家族とともに引っ越してきた。同僚を招き“引っ越しパーティー”を開くが、大雨で巨大陥没穴《シンクホール》が発生。マンション全体と住人たちを飲み込んでしまう。ドンウォンは反りの合わない隣人マンス、そして不幸にもこのマンションを訪れていた同僚たちと共に、地下500mへと落下。さらに大雨が降り始め、穴はどんどん水で満たされていく…!嗚呼、夢のマイホーム、彼らの運命はいかに…!?

■感想
無理してあこがれの持ち家ということでマンションを買ったドンウォン。隣人のマンスとは最初から車の駐車トラブルなどで険悪な関係となるのだが…。なんとか手に入れたマンションが不具合続きで不穏な雰囲気となる。

ドンウォンは浮かれてはいるが、いかにも何かが起きそうな雰囲気となっている。ドンウォンの部下たちが引っ越し祝いにやってきたのだが…。ここで韓国の風習というか、引っ越しの際に大量のトイレットペーパーをお土産にするというのが意外だった。このあたりは韓国独特なのだろう。

マンションの傾きや蛇口から水が出ないなど、明らかな欠陥が見えてきたころ、突如として地面が崩れ落ちマンションごと200m下に落ちてしまう。とんでもない状況だ。マンションの地盤ごとすべてが落下するほど巨大な穴が発生するのはすさまじい。

穴に落ちてからのサバイバルがスタートする。なんとなく嫌な奴であったマンスはサバイバル能力を発揮する。ドンウォンの部下たちは引っ越し祝いにやってきて、そのままドンウォンの家に泊まったことからさんざんな目にあっている。

ラストでは水の中に沈むマンションから脱出するために、マンションの貯水タンクの中に入って浮き上がろうとする。かなり無理がある。密閉して水に満たされた穴から浮き上がることを狙っているのだが、一歩間違えれば溺れ死んでしまうような展開だ。

マンスが自己犠牲の精神で、自分を犠牲にしたのだが…。最後には皆が助かっている。予定調和的な展開であるのは間違いないが、巨大な穴から生還する場面は確かに感動するのは間違いない。

マンション丸ごと穴に落ちるのは強烈だ。



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