マザーレス・ブルックリン


 2023.4.27    ADHD的なライオネルが事件を解決【マザーレス・ブルックリン】

                     
マザーレス・ブルックリン
評価:3

■ヒトコト感想
私立探偵のライオネルの物語。特徴的なのはライオネルは脳に障害があり、突然「もし!」とか脈略のないダジャレを口走ったりする。次の瞬間、病気で頭の中の別人が変な言葉を口走ってしまうと弁解する。初対面の人は驚きの表情を浮かべる。この特殊なライオネルのキャラは記憶力が異常にすぐれており、一度聞いたことはすべて記憶してしまう。

そんな特殊なライオネルがボスの仇を打つために奔走する。ブルックリンの町を発展させようと暗躍する者たち。わずかな手掛かりから事件を解き明かす。ライオネルは記者に扮して情報を収集し黒幕を突き止める。ライオネルの突然叫びだすキャラが何かとトラブルを巻き起こすがキャラ立ちしているミステリーだ。

■ストーリー
1950年代のニューヨーク。障害を抱える孤独な私立探偵のライオネル・エスログ(エドワード・ノートン)は、恩人であり唯一の友でもあるフランク・ミナ(ブルース・ウィリス)が殺害されると、意を決して事件の真相を追い始める。僅かな手掛かりと並外れた執念だけを武器に、固く閉ざされた秘密を解明していくライオネル。その深い闇の奥にあったのは、街全体の運命を左右しかねない危険な真実だった。

■感想
冒頭、探偵事務所のボスであるフランクの依頼で、フランクと男たちの会合を監視することになるライオネル。この時点ではライオネルが突飛な発言をするので、頭が弱い人物設定かと思いきや…。適切な言葉をつないだり正しい判断で動いたりもする。

ライオネルの正体がわからない状態で、フランクが男たちに撃ち殺されてしまう。ここからフランクがもっていた秘密とフランクを殺した男たちの正体を探し出すためにライオネルは奔走する。相手側からもライオネルが調査していることに気づかれ様々な妨害を受ける。

ライオネルが突飛なことを口走るので、聞き込みを受けた人はみな驚きの表情をする。すべての黒幕はブルックリンの町を強引に開発しようとしている男だ。ラストでは男の言い分が語られるが、かなり説得力がある。町の再開発は、その時点では弱者を排除すると批判されるが何十年後には評価される。

NYのセントラルパークを作ろうとした際には大反対を受けたが強引にすすめたことで、すばらしい公園になっている。ホームレスや貧困層を排除し公園をつくる。確かにと思わされる流れがある。

ライオネルは様々な妨害を受けながらも驚異的な記憶力を使い黒幕に近づいていく。その過程で、敵組織からスカウトされたりもする。ライオネルの能力をビジネスに活かさないかと。。結局はライオネルは、孤児院から助け出してくれた恩人であり、友人でもあったフランクを殺害した組織と対決する決意を固める。

ライオネルの障害については、序盤ではかなり違和感があったが、後半では個性としてなじんでいる。ライオネルの個性により物語が成立している。

ライオネルの個性が際立つ作品だ。



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