モガディシュ 脱出までの14日間


 2023.12.26    内戦状態のソマリアからは脱出不可能【モガディシュ 脱出までの14日間】

                     
モガディシュ 脱出までの14日間 [ キム・ユンソク ]
評価:3

■ヒトコト感想
ソマリアで内戦が発生し、そこに取り残された韓国大使や北朝鮮大使たちを描いた作品。国連加盟を目指す国にとってアフリカは重要な国のようだ。投票権をもつ国に対してロビー活動を行う。そのために韓国大使と北朝鮮大使は大統領に面会するために激しい駆け引きを繰り返す。ソマリアの政府と反乱軍との対決はすさまじい。

こうなってしまうと外国の大使館だとかは関係なくなってしまう。ソマリアの国の特殊さなのかもしれないが金で警備を雇っていたとしたら、金がなくなれば兵士は逃げてしまう。混乱したソマリアから脱出するにはどうすべきか…。外国の大使館により守りが強固であったり反乱軍に蹂躙されたりと差が大きいのには驚いた。

■ストーリー
1990年、ソウル五輪で大成功を収め勢いづく韓国政府は国連への加盟を目指し、多数の投票権を持つアフリカ諸国へのロビー活動に励んでいた。ソマリアの首都モガディシュで韓国大使を務めるハンは、現地政府の上層部に何とか取り入ろうとしている。一方、韓国より20年も早くアフリカ諸国との外交を始めていた北朝鮮のリム大使も国連加盟のために奔走し、両国間の妨害工作や情報操作はエスカレートしていく。

そんな中、ソマリアの現政権に不満を持つ反乱軍による内戦が激化。暴徒に大使館を追われた北朝鮮のリム大使は、絶対に相容れない韓国大使館に助けを求める決意をする。果たして、ハン大使は彼らを受け入れるのか、全員で生きて脱出することができるのか、そしてその方法は──?

■感想
そもそもが情勢が不安定なソマリアでは何かと問題はある。外国の大使が乗る車がマフィアに襲われたりするのは普通ではない。政府軍と反乱軍との内乱がはじまると、もはや制御できないのだろう。大使館だろうが警備が緩ければ反乱軍や市民がなだれ込んだりもする。

町は略奪し放題で、油断すると外国の大使館の車であっても襲われることはある。次々と主要な国家の大使館はソマリアから逃げ出している。遅くまでソマリアにいればいる程、状況は悪化していく。

電話も通じない、警備も逃げ出した。そんな状態でどのようにしてソマリアから脱出するのか。韓国大使館側としてはなんらか方策を見つける必要がある。北朝鮮側は家族を含めてソマリアから脱出するのに苦戦している。

韓国大使館に助けを求めるのだが…。北朝鮮と韓国との関係が、北朝鮮大使館を助けることを困難にしている。それぞれが国交のある国を頼ってソマリアからの脱出を目論むのだが…。恐ろしいのは韓国大使館から目的の大使館に行くまでに激しい銃撃に合う場面だ。

ソマリアの反乱軍だけでなく政府軍も、この段階にくると信用できなくなっている。外国をソマリアから排除しろという流れとなっており、大使館の車とわかると激しい銃撃を浴びせ、しつこく追いかけ続けたりもする。

イタリア大使館などの大規模な大使館は、扉の前に強力なマシンガンを持つ兵士を配置し、外部からの侵入者を攻撃することで自分たちを守っている。そこまでしないと、どうにもならないというのが実情なのだろう。ソマリアはまさに戦場だ。

ソマリアの実情はすさまじい。



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