2023.2.28 銀行強盗に成功した実話【ミリオンダラー・スティーラー】
ミリオンダラー・スティーラー [ ギレルモ・フランチェラ ]
評価:3
■ヒトコト感想
実話を元にした作品。簡単に言うとコメディタッチの銀行強盗ものだ。これが実話ということに驚いた。それも2006年にブラジルで起きたことらしい。この時代、銀行強盗で大金を盗み出すことに成功するなんてのは驚きでしかない。最終的に犯人グループは逮捕されるのだが、それは、メンバーのひとりの奥さんが密告したからだ。
それがなければマンマと大金をせしめたまま逃げおおせたのだろう。銀行の地下に繋がる道を下水から掘り進める。銀行強盗に入り、人質をとり時間を稼ぎながら、逃げるときは地下の下水を経由して逃げる。人質たちを一切傷つけず、銃もレプリカということがシリアス感をやわらげちょっとコメディタッチにできているのだろう。エピローグでの実際の映像を交えた場面は強烈だ。
■ストーリー
プロの画家を夢見ながら満たされない生活を送るフェルナンドが、ある日思いついた計画は、資産家たちの莫大な現金と金品が保管されている巨大貸金庫へ地下60フィートの下水道から侵入、白昼堂々と盗み出すというとてつもない計画だった。幾度にもわたる現場偵察から始まり、監視システムの解析、最も確実な逃走経路を確保したうえで、いざ、本番へ!白昼堂々わずか5人で推定2500万ドルを盗み出した衝撃の実話を映画化!
■感想
銀行の地下にある貸金庫に富裕層の大量の資産があるということで、それを盗み出そうとするのは貧困にあえいでいるフェルナンドたちだ。オヤジたち5人が協力して銀行強盗をする。コメディタッチで描かれており、ルパンのように様々な仕掛けをしながら銀行強盗を実行する。
現場視察や下水から穴を掘り銀行の地下へ到達させるための仕組み。穴を掘るためには資金が必要で、貸金庫を開ける方法。逃走経路の問題など、それらをライトな感じでオヤジたちが解決していく。
終盤まであまりにうまくいきすぎていると思った。銀行強盗に入り、人質をまったく傷つけることなく軽妙な語り口で警察の交渉人と会話をする。5人にはポリシーがあり、武器もすべて偽物。警備員がもつ本物の銃が手元にあると問題なので、警備員に返したりもする。
交渉の中で、ピザを要求したり弁護士を要求したり。まさにマンガのような展開が続く。時間を稼ぎ、トラブルがありながらも、地下道を通り抜けて脱出することに成功する。この警察に見つかるか見つからないかの、ハラハラドキドキはすさまじい。
強烈に驚いたのはラストだ。実は本作が全て実話を元に描かれていたことに衝撃を受けた。ブラジルのリオで2006年に起きた出来事らしい。まんまと大金を富裕層から奪い取り、明るい未来が開けるかと思いきや…。
結局は身内の密告により犯罪が明るみにでることになる。現実的にはこんなもんなのだろう。大金を手に入れ家族がいる生活を当たり前に続けることはできない。誰かが怪しみ、密告が入る。本作がコメディタッチなのは、死者がひとりも存在しないことによるのだろう。
実話ということに衝撃を受けた。
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