Mid90s ミッドナインティーズ


 2022.9.22     少年が見つけた唯一の居場所【Mid90s ミッドナインティーズ】

                     
mid90s ミッドナインティーズ デラックス版 [ サニー・ソルジック ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
13歳の少年が、スケボーが媒介となり不良たちと仲良くなっていく物語。兄のイアンに激しくイジメられていたスティーヴィーは、家の外に癒しを求め、スケボーを楽しむ不良たちと仲良くなっていく。自由で好き勝手やっているように見える若者たち。スケボーでプロを目指す者や、ただ親の虐待から逃げる者まで。スティーヴィーは仲間に気に入られるために無茶をする。

難しいスケボーの技をやって大怪我をしたことで周りから認められ始めるスティーヴィー。飲めない酒を飲んで酔いつぶれたり、たばこを無理に吸ってみたり。最後には車で事故を起こして、スティーヴィーだけが大けがを負ってしまう。仲間内部でもそれぞれ考え方が異なるなどの変化があるのがポイントかもしれない。

■ストーリー
1990 年代半ばのロサンゼルス。13 歳のスティーヴィーは兄のイアン、母のダブニーと暮らしている。小柄なスティーヴィーは力の強い兄に全く歯が立 たず、早く大きくなって彼を見返してやりたいと願っていた。そんなある日、街のスケートボード・ショップを訪れたスティーヴィーは、店に出入りする少年たちと知り合う。彼らは驚くほど自由でかっこよく、スティーヴィーは憧れのような気持ちで、そのグループに近付こうとするが…。

■感想
13歳の少年スティーヴィーは、兄イアンから激しく殴られたりと家に居場所がない状態となっている。そこで逃げ出した先はスケボーショップだった。そこにたむろする不良たちは自由気ままに過ごしている。不良ではあるが、スケボーのプロを目指していたりと、それぞれの志は異なる。

映画監督になりたいがためにカメラを回し続ける者。スティーヴィーよりも少し年長な少年は、スティーヴィーが仲間から注目されていることが気に入らなかったり。この不良内部での微妙な人間関係の変化が面白い。

スティーヴィーは飲めない酒を飲み、できないトリックをやろうとして怪我をしたり。イアンと町でばったり出くわすのだが、スティーヴィーが不良たちといることで、イアンは何も言えなくなる。兄がビビル姿を見て微妙な表情をするスティーヴィー。

イアンはイアンで弟が不良たちとつるんでいるのをみて驚く。そして、家に帰ってから脅したりもする。13歳の少年が不良グループに入ったことで変わっていく。それまでの母親に従順だった良い子が変わっていく。

不良グループ内でも格差がでてくる。スケボーのプロを目指す者。酒やドラックまみれとなりフラフラする者。それらを目の当たりにしグループ内がギスギスしてくるのが気になるスティーヴィー。ラストは酔った仲間が運転した車で事故を起こしスティーヴィーだけが大けがをする。

母親にとっては、不良グループは息子を悪の道に引き込んだクズには違いない。それでもグループ内の強い絆を感じてしまう。13歳の少年であっても周りの影響により簡単に変わるというのがよくわかる。

少年が無理して不良グループになじもうとしているのが衝撃的だ。



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