LUCY/ルーシー


 2022.8.23     脳を100%使うと怪物になる【LUCY/ルーシー】

                     
LUCY/ルーシー [ スカーレット・ヨハンソン ]
評価:3

■ヒトコト感想
ごく普通の生活を送っていたルーシーがマフィアと関わることになり、麻薬の運び屋にされてしまう。その麻薬が大量に体に吸収されたことにより脳が覚醒する。人間は脳の10%しか使えていない。脳を使える割合が増えていくと特殊な能力が使えるようになる。もっともらしく説明がされているが、脳を使える割合が増えたとしても、超能力が使えることに説得力がない。

100%に近づいていくと、人間は化け物に近づいていく。恐らく、100%のすごさをどのように表現するか苦悩したのだろう。20%,40%程度でも人間離れした能力を表現していたので、行き着くところまでいくと、もはやわけがわからなくなっている。ただ、スーパーマンと化したルーシーの大暴れっぷりは強烈なインパクトがある。

■ストーリー
10%しか機能していないと言われる人間の脳。しかしルーシーの脳のリミッターは外されてしまった――。ごく普通の生活を送っていた女性ルーシー。ある日、マフィアの闇取引に巻き込まれてしまい、そこで起こったアクシデントによって彼女の脳は異変をきたす。「人類の脳は10%しか機能していない」と言われるが、ルーシーの脳は覚醒し、次々と人智を超えた能力を発揮し始める。脳科学者ノーマン博士は彼女の脳の可能性を信じ、落ち合う約束をする。

一方、マフィアは行方をくらませたルーシーを巨大な組織全体で追い詰めていく。マフィアの裏をかき、博士の元へ向かうルーシーは次第に人間性を失い、自分自身でさえもコントロール不能な暴走状態へと陥ってしまう。覚醒の勢いは誰にも止めることはできない――彼女の存在は、人類を破滅に導くのか、それとも、救いとなるのか…。

■感想
人間の脳をフル活用すると人間はどうなってしまうのか。ごく普通の女性であるルーシーがマフィアに関わり、新種の麻薬の運び屋にさせられる。その際に、腹の中に埋め込まれた大量の新種の麻薬の袋が破れ大量の麻薬が体に吸収される。

その結果、ルーシーの脳は進化する。序盤ではまだ脳の20%程度しか使えていないが、それでも相手の心理が読め、相手の行動をコントロールすることができる。さらには電波も操作することができ、大量の知識をものすごい速さで吸収してしまう。この時点ですでにスーパーマンとなっている。

脳の進化がまだ30%程度でも他者を圧倒している。脳科学者すら想像できない領域へと進化したルーシー。ただ、ルーシー自身も進化の代償として自分の命が残り僅かというのに気づく。生きながらえるためには新たな麻薬が必要ということで、麻薬を得るためにマフィアと戦うことになる。

50%を超えたルーシーは超能力が使えるようになり、迫りくるマフィアを空中に浮かべたり、体を動かなくさせたり、一瞬で周りの人々を倒れさせたりもできる。なぜ脳が進化するとそうなるのかは説明されていない。

脳の進化が進むにつれ人間離れしていく。このあたり表現のインフレ化がすすんでいる。体が溶け出し触手のようなものができて、植物化するルーシー。脳が100%に近づいていくと、過去の人間の進化の過程をすべて経験できるということなのだろうか。

その結果として、ルーシーは後世に残すために知識を蓄える。最後はよくわからないまま終わっている。進化途中のルーシーは無敵だ。このルーシーの無敵でマフィアや警察たちを無双する場面は爽快だ。

ルーシーの進化は強烈だ。



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