ロングデイズ・ジャーニー この夜の果てへ


 2023.8.15    中国の田舎町の奇妙さ【ロングデイズ・ジャーニー この夜の果てへ】

                     
ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ
評価:2.5

■ヒトコト感想
12年ぶりに故郷を訪れた男の物語。過去の回想が交わりながら過去出会った運命の女を探したりもする。撮影手法にこだわりがあるのだろう。全編通して暗い雰囲気で、どこか北野映画に近い感じがする。中国の田舎町を舞台にしているので、その部分での新鮮さはある。迷宮のように入り組んだ町。突如目の前には広場が広がり安っぽいネオンの明かりでカラオケを歌う人々。

ストーリー的にはなんだかよくわからない。ほとんど面白味はない。映画好きが、撮影手法の何々がすごい、と言いたいだけの作品のように思えた。カットなしでひたすら1台のカメラで主人公を追いかけ続けるのは確かにすごいと思うが、だからこの映画が面白いとは思わない。

■ストーリー
父親の死を機に、12年ぶりに故郷に帰ってきた男。彼はその地で、若くしてマフィアに殺害された幼馴染みや、自分を捨てて養蜂家の男と駆け落ちした母親の記憶のかけらを拾い集めるように、想い出の街を彷徨っていた。そして何より彼の心を惑わせたのが、ある運命の女のイメージだった。その女は、自分の名前を香港の有名女優と同じ、ワン・チーウェンだと言った。男はその女の面影を追って、現実と記憶と夢が交差する、ミステリアスな旅に出る。

■感想
中年男が過去を思い出し運命の女を探すための旅。マフィア絡みのトラブルがあり、男は過去に拷問を受けたりもしている。運命の女と出会い、そして別れる。自分の子どもが生まれると言われれば、気にならないわけがない。

中年となった男が故郷に帰り運命の女を探す。主人公の男は寡黙で苦み走った表情が印象的だ。銃を持ち若いチンピラを蹴散らす。何かしら貫禄があり、裏を知り尽くした男の渋さがある。運命の女を探すために田舎町をさまようのだが…。なんだかよくわからない心理描写が続いていく。

中国の田舎町の奇妙さが描かれている。映画館にいたと思ったら迷路のように迷い込み、どこかわからない別の場所にでている。そこから元の場所に帰るために、小さなリフトのようなものに乗ったりもする。田舎町がまるでゲームのダンジョンのようになっており、中国の田舎町の薄暗さがその雰囲気を高めている。

複雑なルートを通ると目の前にはちょっとした広場が広がる。ここで地元のお祭りなのだろうか、陳腐なネオンと軽トラの荷台部分に巨大なモニターが設置されていたりと田舎の祭り風味が強い広場となっている。

撮影手法に特徴があるようでかなり絶賛されていた。ひとつのカメラで主人公の男を追いかけつづけ、カット割りがなくひたすらワンショットで映像が続いていく。確かに主役を含め周りも絶対にNGができないという難しさはあるが、ストーリー展開や面白さには何一つ寄与していない。

技術的にはすごいのかもしれないが、特別感はない。確かに独特な雰囲気があり、北野たけしの映画のような雰囲気はある。ただ、それだけであり、特別ではない。

特殊すぎる映画だ。



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