リトル・シングス


 2023.5.7    犯人逮捕への強烈なプレッシャー【リトル・シングス】

                     
リトル・シングス
評価:3

■ヒトコト感想
元刑事で不祥事を起こして追われたディーク。若手有望株の刑事バクスターのふたりが連続殺人犯を追う。本作のメインは事件の全容解明ではない。ディークの犯人を逮捕するために手段を選ばない強引な捜査と、被害者を多数出しながら、犯人逮捕につなげられないバクスターは周りからのプレッシャーに苦しむ姿だ。

ひとりの容疑者は取り調べ中に自殺し、ディークが見つけてきた有力な容疑者は、バクスターをあざ笑うように警察を挑発する。強引な手法を取るディークと距離を置けと上司に言われるバクスターだが…。成果をだすために藁をもつかむ思いでディークに頼る。バクスターのひっ迫感がすさまじい。容疑者の挑発にのり、とんでもないことをしでかしたバクスターはどうなるのか。。

■ストーリー
“ディーク”ことカーン郡巡査ジョー・ディーコン(ワシントン)は事件の証拠集めのために、ロサンゼルスに行くことを命じられる。その任務はすぐに片付くはずだったが、彼は街を恐怖に陥れる連続殺人犯の捜索に巻き込まれてしまう。陣頭指揮をとるロサンゼルス郡保安局の刑事ジム・バクスター(マレック)はディークの経験と鋭い勘を認め、彼と組んで捜査を進めることにする。だがディークと共に容疑者(レト)を追っている間も、バクスターは気付かなかった。捜査がディークの暗い過去を掘り返し、不穏な秘密が暴かれていることに。そしてその余波はディークの事例だけに留まらないことにも。

■感想
連続殺人事件の捜査ではあるが、メインはディークとバクスターの関係だ。過去にディークは何か不祥事を犯して刑事を追われていた。能力があるディークに頼るバクスター。連続殺人事件の犯人逮捕へひたすら突き進むバクスターは、危うさを感じさせる。

ディークも非合法な捜査で容疑者を絞り込み、犯人を逮捕しようとする。ディークが見つけてきた容疑者のひとりは自殺した。もうひとりの容疑者はディークが追い詰め有力な容疑者と思われたのだが…。警察をおちょくるような容疑者であった。

容疑者に対しての決定的な証拠がない。指紋も合致せず、物的証拠がない。焦るバクスター。容疑者の部屋に侵入し何か証拠となるものがないかと探すディーク。明らかにやりすぎている。残り2日間で犯人を見つけだす必要があり焦るふたりは、容疑者を張り込むのだが…。

容疑者がバクスターだけを呼び出し、辺鄙な場所へ連れ出す。そこに行方不明の女性が埋まっているというのだが…。バクスターが穴を掘ると、別の場所に埋まっていると言う。そうやってバクスターをおちょくって楽しんでいたのだが…。

バクスターは容疑者の挑発にのりスコップで容疑者を殴り殺してしまう。そこへ遅れてやってきたディークはすべてを理解し…。ここで過去にディークが犯した過去の過ちが回想される。そこからディークが動き、バクスターの心のケアをする。バクスターは休暇をとり、捜査は別の担当者が引き継いで新たな容疑者を見つけ出そうとする。

結局のところ有力だと思われた容疑者は過ちだったということなのだろう。バクスターにはディークの仕掛けで、バクスターが殺した容疑者が犯人だったと思わせている。

ラストが意外な流れであることは間違いない。



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