砕け散るところを見せてあげる


 2024.5.22    堤真一のサイコパス演技がすさまじい【砕け散るところを見せてあげる】


                     
砕け散るところを見せてあげる
評価:3

■ヒトコト感想
冒頭で、父親が正義のヒーローとして増水した川に飛び込んで人を助け、死んでしまったことが語られている。そこから回想となる。高校生の清澄といじめられっ子の玻璃の物語だ。玻璃はロングの髪が前に垂れた状態で貞子のような雰囲気を醸し出す。いじめられている玻璃を助ける清澄。正義のヒーローとしての行動なのだが…。

玻璃が実はかわいいという、ありがちな展開が続く。玻璃は最初はどもりがあったのだが、清澄と話していると普通に戻る。ただ、玻璃の父親に問題があり…。前半のわかりやすい恋愛ものから、後半はグロテスクな雰囲気となる。玻璃役の女優の演技がいちいちエキセントリックで気になってしまった。対して玻璃の父親役である堤真一の不気味さは群を抜いてインパクトがある。

■ストーリー
どこにでもいる高校生の濱田清澄は、“学年一の嫌われ者"と呼ばれて孤立していた一年生の蔵本玻璃を、いじめの手から救い出そうとする。清澄は玻璃の愛らしさと心の美しさに気づき、玻璃は清澄に感謝と憧れの想いを抱き、二人は心の距離を縮めていく。だが、玻璃には誰にも言えない秘密があり、玻璃を守り抜こうとする清澄にも“恐るべき危険"が迫る─。

■感想
清澄と玻璃の物語が描かれている。前半はありがちな恋愛物語となっている。いじめを受けている玻璃。1年の玻璃を3年の清澄が助ける。玻璃はぱっと見、いけていない。ロングの髪で顔を隠し、髪がぼさぼさで突然絶叫したりもする。

話し方もどもっており、いじめられるのもしょうがないような雰囲気なのだが…。清澄が助けたことで、ふたりは親密になる。序盤での清澄のお人よしぶりがすさまじい。そこまでするか?というほど玻璃を気にかけている。

髪の毛を上げると玻璃は美少女だった。眼鏡をとったら美少女のパターンと同じだ。二人のプラトニックな関係と、それまで玻璃をいじめていた同級生の一部が玻璃と仲良くなる。清澄の同級生たちは、清澄を茶化しながら仲良くしている。

特に清澄の友達は良いやつぞろいだ。清澄の母親と玻璃が出会い、ちょっとホンワカした雰囲気になる。玻璃と清澄の関係は良いのだが、玻璃が時々変な言動をするのが気になってくる。UFOだとか、正義の味方だとか。玻璃の父親の登場場面は、言いようのない恐ろしさがある。

後半はグロテスクなシーンが満載だ。玻璃の父親がサイコパスであり、実は家ではとんでもないことをしていた。玻璃も虐待されており、それに気づいた清澄は…。これらは冒頭に登場した青年の父親の話ということになっている。

前半のありきたりな恋愛物語から、途中でへんてこな展開となり、ラストは恐ろしいまでのグロテスクな場面が連続する。玻璃の父親役である堤真一のサイコパス具合がすさまじい。普通の表情をしているはずが、明らかに普通ではない。清澄の母親に問い詰められるシーンは最高峰の演技だ。

物語のトーンが大きく変わる作品だ。



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