鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎


 2024.6.28    目玉の親父が目玉になる前の物語【鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎】


                     
鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 豪華版【Blu-ray】 [ 谷田部透湖 ]
評価:3

■ヒトコト感想
ゲゲゲの鬼太郎誕生の謎というよりも、目玉のおやじが活躍する物語だ。目玉のおやじが目玉になる前の、人間の体をしていた状態でゲゲ郎と呼ばれている。哭倉村の龍賀一族の元にやってきた水木が狂言回し役となり次々と一族の者が死んでいく、ちょっとしたミステリーの要素がある本作。そこに入り込んだ遺物としてゲゲ郎が存在する。

序盤は龍賀一族の党首が死んだことによる遺産相続の問題が描かれており、一族の者が殺され、だれが犯人かという流れとなる。ゲゲ郎が疑われるのだが、結局は妖怪の仕業ということになる。ただ、龍賀一族は狂骨を操れるということで、何者かが裏で糸を引いているというのがわかる。ゲゲ郎が目玉だけになった理由は語られていない。

■ストーリー
廃墟となっているかつての哭倉村に足を踏み入れた鬼太郎と目玉おやじ。目玉おやじは、70年前にこの村で起こった出来事を想い出していた。あの男との出会い、そして二人が立ち向かった運命について……。昭和31年――日本の政財界を裏で牛耳る龍賀一族によって支配されていた哭倉村。血液銀行に勤める水木は当主時貞の死の弔いを建前に野心と密命を背負い、また鬼太郎の父は妻を探すために、それぞれ村へと足を踏み入れた。

龍賀一族では、時貞の跡継ぎについて醜い争いが始まっていた。そんな中、村の神社にて一族の一人が惨殺される。それは恐ろしい怪奇の連鎖の始まりだった。鬼太郎の父たちの出会いと運命、圧倒的絶望の中で二人が見たものは ――。

■感想
ゲゲゲの鬼太郎の誕生秘話ということなので、かなり期待して見たのだが…。鬼太郎の親父が目玉になるまでのスリムは青白い男の状態で登場しているのがインパクトがある程度だ。哭倉村での龍賀一族の党首の葬式で物語はスタートする。

遺産問題がある中で、次々と一族の者が死んでいく。そこにふらりと現れたのは鬼太郎のおやじだ。幽霊一族の生き残りであり、妖怪とコミュニケーションをとったり妖怪を倒したりもできる。鬼太郎のちゃんちゃんこの前身のような黄色い紐やリモコン下駄は鬼太郎そのままだ。

鬼太郎のおやじは作中ではゲゲ郎と呼ばれている。龍賀一族が狂骨を操ることで、思いのまま村を操り不死の薬を作り大儲けしていた。一族を殺していたのは意外な人物であることは間違いない。水木が狂言回し役となりゲゲ郎を怪しみながらも、なぞ解きをしようとする。

ゲゲ郎が幽霊族として妖怪たちと戦うことや、狂骨と戦うなど、かなり強いということが印象深く描かれている。龍賀一族の手下たちがゲゲ郎に襲い掛かったとしてもすべて返り討ちにしている。

ゲゲ郎が目玉だけの存在になったエピソードが描かれているのかと思いきや…。最後までゲゲ郎とその妻の話となり、鬼太郎は奥さんのお腹の中にいる状態だ。ラスト近辺であのちゃんちゃんこが完成したり、鬼太郎を思わせるような展開がある。

そこから、突然現代のパートになり、鬼太郎や目玉のおやじ、猫娘が登場してくる。自分がイメージした猫娘が、現代版ではずいぶんと美少女に描かれていることが印象に残っている。

鬼太郎の誕生とは思えなかった。



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