カウボーイビバップ 天国の扉


 2022.6.11      近未来型のルパン風賞金稼ぎ【カウボーイビバップ 天国の扉】

                     
COWBOY BEBOP 天国の扉
評価:3

■ヒトコト感想
アニメのカウボーイビバップの劇場版。いつものキャラクターたちが、謎のバイオ兵器事件に挑む。相変わらずキャラはルパン風ではあるが、それぞれのキャラ立ちがすさまじい。賞金稼ぎとしてスパイクがテロリストを追う。かっこいいのはスパイクのアクションだ。カンフーをベースとしており、テロリストでもある元特殊部隊のヴィンセントと対決している。

ビー玉のような球の中には、細菌兵器が詰められており、人を殺害する能力がある。ヴィンセントのみが抗体をもつ状態だ。スパイクやフェイがビンセントを追う。未来化あふれる映像と、ネットの情報を駆使した探索など見どころ満載だ。何よりアクションの描写がすばらしく、思わず見入ってしまうことは間違いない。

■ストーリー
2071年、火星。ハロウィンを目前にしたクレーター都市アルバシティーの高速道路で爆破事件が起こった。それは、正体不明のバイオ兵器を使用したテロで、火星政府はその事件の首謀者と思われるテロリストに未曾有の賞金3億ウーロンをかけた。相変わらずの貧乏状態が続いていたビバップ号クルー4人と1匹[賞金稼ぎのスパイク、その相棒ジェット、女賞金稼ぎのフェイ、天才ハッカー・エド、そして犬のアイン]は、この史上最高額と言われる懸賞金に、当然目の色を変えてこの事件に飛びついた。

しかし4人が協力して行動するはずもなく、それぞれ勝手に犯人探しを始めるのだった。そして、次第に浮かび上がる事件の真相。すでに死亡しているはずのテロリスト・ヴィンセントの存在。スパイクを追い詰める謎の女・エレクトラ。そして裏でうごめく巨大な製薬会社と軍特殊部隊。ハロウィンのざわめきが増す街に、犯行予告らしき謎のメッセージが流れる。

ヴィンセントが仕掛けた恐るべきトリックとは?不死身のヴィンセントに挑むスパイクに勝算はあるのか?陰謀と謎が交錯し、一触即発の状況の中、物語はとてつもない終幕へ向かって突き進んでいく・・・。

■感想
TVシリーズは見たことがある。どこかルパン的であり、未来の賞金稼ぎとしての面白さが詰まっていた。スパイクがルパンであり、フェイが峰不二子なのはまさにそのままだ。特にフェイは色気があるがズルく金に汚いのが不二子そのものだ。

次元の立場としてはジェットが存在している。体の半分がサイボーグと化している。五右衛門の立場はいないのだが、ハッカーとしてエドという少女が仲間となっている。このそれぞれのキャラ立ち具合がすさまじい。冒頭のコンビニ強盗たちをあっさりとせん滅するスパイクとジェットのシーンはそれだけで掴みとしてはこれ以上ないできである。

バイオテロが発生し、その犯人を捕まえ、賞金を得ようとする。それぞれのキャラに合った動きをする。本作ではジェットは大人しく宇宙船を守る立場となっている。エドが各種ハッキング技術を駆使してヴィンセントの正体やバイオテロの元を解析しようとする。

フェイはヴィンセントに近づきすぎたために、ヴィンセントに返り討ちになる。本作の見どころはまちがいなくアクションシーンだろう。特にモノレール内でのヴィンセントとスパイクの戦いは強烈すぎる。

かなり昔の作品ではあるが、今見ても新しさがある。バイオテロを阻止することと、各種の組織から狙われるスパイク。宇宙船での激しい戦いもまた見どころだ。アクション全般がすばらしく、それぞれのキャラ立ちもしているので見ていて飽きることはない。

ヴィンセントの目的はちょっとよくわからないのだが、怪しげな雰囲気が良い。バイオテロというのが、致死ウィルスでヴィンセントだけが軍隊で人体実験された結果として生き残ってしまったのも良い。ヴィンセントの血を分け与えられたフェイとヴィンセントの二人だけが生き残る世界もありえたということだ。

アニメとしてのクォリティは高いので強烈なインパクトがあるのは間違いない。



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