2023.6.13 男だけ思考が読まれる世界【カオス・ウォーキング】
カオス・ウォーキング [ トム・ホランド ]
評価:3
■ヒトコト感想
汚染された地球から新天地へと向かう人類。新しい星では、男たちが頭の中で想像したことがそのまま相手に伝わる状態となる。対して女は頭の中の思考が周りに伝わることはない。新天地では女がすべて先住民に殺されていた。そこに新たな入植者の女がやってきたことで変化が訪れる。若い男のトッドが主人公だ。入植者のヴァイオラが対面する初めての女性ということでトッドはヴァイオラに恋をしてしまう。
ただ、トッドが考えることはすべてヴァイオラに伝わってしまう。他人の思考が読めることの弊害や首長のプレンティスがヴァイオラを殺そうとするなど、多種多様な流れがある。この新天地はどうなっているのか。後半では新天地の衝撃的な真実が明らかとなる。
■ストーリー
西暦2257年、〈ニュー・ワールド〉。そこは、汚染した地球を旅立った人類がたどり着いた〈新天地〉のはずだった。だが、男たちは頭の中の考えや心の中の想いが、〈ノイズ〉としてさらけ出されるようになり、女は死に絶えてしまう。この星で生まれ、最も若い青年であるトッドは、一度も女性を見たことがない。ある時、地球からやって来た宇宙船が墜落し、トッドはたった一人の生存者となったヴァイオラと出会い、ひと目で恋におちる。ヴァイオラを捕えて利用しようとする首長のプレンティスから、彼女を守ると決意するトッド。二人の逃避行の先々で、この星の驚愕の秘密が明らかになっていく──。
■感想
男だけが思考が読まれることがポイントなのだろう。新天地ではトッドたちの村しか生存していないかと思われたのだが…。新たに新天地へやってきたヴァイオラは、仲間が事故で死に自分だけが生き残ったと知る。いきなり男たちが考えることが全てわかることに困惑するヴァイオラ。
トッドはヴァイオラを連れてある場所を目指すのだが…。プレンティスがヴァイオラを殺そうと追っ手を差し向ける。新天地でなぜ女性だけが先住民に殺されたのか。その秘密は中盤で明らかとなる。
トッドたちの村以外にも村はあった。そこは女性もおり、幸せで落ち着いた生活をしていた。ショックを受けるトッド。実はトッドの村だけが異質でプレンティスが自分の思考だけが読まれることを危惧し女性たちを皆殺ししていた。
その真実を知り衝撃を受けるトッド。ヴァイオラの宇宙船の母船へ連絡すれば新たに4千人がやってくる。プレンティスとの闘いやトッドとヴァイオラとの関係など、それなりに面白い展開が続いていく。かなり新しいタイプの作品だ。
逃避行の先でトッドはヴァイオラと幸せに生活することを夢想する。すると、隣にいるヴァイオラはトッドが考えていることがわかってしまう。このやりとりが秀逸だ。良い雰囲気になりトッドはヴァイオラとキスをしようとするのだが…。
それは勝手なトッドの想像でそれが映像化されていた。それを見たヴァイオラは怒り出す。男が頭の中で考えたことがすべて相手にわかってしまうのはかなり辛い。プレンティスなどは高度に訓練されたのか、相手に思考を読ませない方法が徹底されている。
新天地で原始的な生活になるのは定番だろう。
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