かがみの孤城


 2024.3.31    不登校生徒たちそれぞれの思い【かがみの孤城】


                     
かがみの孤城
評価:3

■ヒトコト感想
原作は未読。まったく予備知識なしに見た。いじめを苦に不登校となったこころ。突然部屋の鏡が光りだし吸い込まれると、そこはおとぎ話にでてくるような城だった。同じようにお城に連れてこられた子供は7人いた。なんの説明もなく集められた子供たち。城に隠された鍵を見つけると、なんでも願いをかなえてもらえる。こころはいじめてきた女子がいなくなればよいと思っていたのだが…。

本作のポイントは、集められた子供たちが皆不登校で学校にいけないということだ。何かつながりがあるのか。それぞれの子供たちは個性があり、決して不登校になりそうなタイプではない子供もいる。それぞれが人に言えない秘密があり、後半で怒涛のネタバレがある。

■ストーリー
学校での居場所をなくし部屋に閉じこもっていた中学生・こころ。ある日突然部屋の鏡が光り出し、吸い込まれるように中に入ると、そこにはおとぎ話に出てくるようなお城と見ず知らずの中学生6人が。さらに「オオカミさま」と呼ばれる狼のお面をかぶった女の子が現れ、「城に隠された鍵を見つければ、どんな願いでも叶えてやろう」と告げる。期限は約1年間。

戸惑いつつも鍵を探しながら共に過ごすうち、7人には一つの共通点があることがわかる。互いの抱える事情が少しずつ明らかになり、次第に心を通わせていくこころたち。そしてお城が7人にとって特別な居場所に変わり始めた頃、ある出来事が彼らを襲う――――果たして鍵は見つかるのか?なぜこの7人が集められたのか?それぞれが胸に秘めた〈人に言えない願い〉とは?全ての謎が明らかになるとき、想像を超える奇跡が待ち受ける――

■感想
こころのいじめはいかにもな感じだ。クラスのリーダー的な女子の真田。明るく活発で担任の教師にも受けが良い。たまたま、真田が好きな男が、昔こころのことを好きだったことから、こころがいじめのターゲットになる。

こころはかわいい顔をしているが、おとなしくてクラス内では目立たない存在なのだろう。このパターンになると、こころのような生徒では独力でいじめを解決することはできないだろう。母親にも話ができずに、不登校になる。典型的な不登校生徒のパターンなのかもしれない。

かがみの孤城にやってきた7人の子供の共通点は何なのか。序盤では、一人の子供が制服のまま城に来たことで、皆が同じ中学に通っているとわかる。ここで印象としてはマンモス中学校なのだろうと想像した。ひとつの学校で、ここまで不登校の生徒がいるというのもどうなのか…。

そこから、子供のひとりが転校する前に皆に学校で会いたいと提案する。不登校の生徒たちが学校へ行くきっかけのひとつとなるのだが…。誰も会うことができない。ここである程度先が想像できてしまった。

パラレルワールドなのか何なのか。後半では怒涛のネタバレが続いていく。唯一、こころと同じ中学へ登校する可能性があるリオンだけはハワイの学校から戻ってくる。リオンの姉の存在や、かがみの孤城の仕組みなどちょっと小難しくて意味が解らない。

7匹の子ヤギが隠れるだとか、そのあたりの関連性も不明だ。結局何が言いたいのかよくわからない。子供たちが同じ中学に通っているはずが、出会うことができないネタバレが本作のすべてなのだろう。

ネタバレは非常にすっきりする。



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