犬ヶ島 [ ブライアン・クランストン ]
評価:2.5
■ヒトコト感想
クレイアニメといえばよいのだろうか。海外から見た変な日本像を強調したような世界観が特徴的な作品だ。近未来の日本を舞台としており、ドッグ病が蔓延する世界となっている。病気の感染を恐れた市長はすべての犬を犬ヶ島へ送ることになる。自分の飼い犬を探しに来た少年が犬ヶ島で犬たちと出会う。ストーリーは大したことはない。
特徴的な世界観が本作の売りなのだろう。もし、これを真に受けてしまうと、日本という国は奇妙で恐ろしいように感じてしまう。特に力士や政治家や、コンピュータの描写は、クレイアニメの雰囲気もあるのだが、妙な恐ろしさがある。少年アタリが犬たちと犬ヶ島で大冒険する物語だ。
■ストーリー
近未来の日本。ドッグ病が大流行するメガ崎市では、人間への感染を恐れた小林市長が、すべての犬を“犬ヶ島"に追放する。ある時、12歳の少年がたった一人で小型飛行機に乗り込み、その島に向かった。愛犬で親友のスポッツを救うためにやって来た、市長の養子で孤児のアタリだ。島で出会った勇敢で心優しい5匹の犬たちを新たな相棒とし、スポッツの探索を始めたアタリは、メガ崎市の未来を左右する大人たちの陰謀へと近づいていく──。
■感想
クレイアニメはいくつか見たことがある。近未来の日本がクレイアニメで描かれており、日本というか東洋の奇妙な部分が強調されているような世界観だ。犬たちがゴミを集積するために作られた島に集められる。この世界では犬はゴミ扱いだ。
犬ヶ島に集められた犬たちは生きることに必死となる。そんな病気で狂暴になった犬たちがいる世界に12歳の少年アタリがやってくる。自分が飼っていた犬を探しに来たアタリ。飛行機が墜落し、頭にアンテナが刺さるという奇妙な状態で犬たちに助けられてしまう。
犬たちは多少の個性があるのだが、犬ヶ島の奇妙さがすべてをかき消している。ゴミの島なので、ゴミを処理する施設があり、箱に入れられ、自動的に処理施設に流れていくような施設もある。犬たちがアタリと共に冒険することが本作のメインだ。
それとは別に日本ではドッグ病の特効薬が発明されたりするのだが、市長の陰謀で暗殺されたりもする。クレイアニメで強烈に日本の奇妙さを表現している。日本人からすると東洋の恐ろしさだけを濃密に抽出したような表現方法だ。
ラストではドッグ病は解決され、犬たちは犬ヶ島から戻されることになる。市長に対してクーデターが成功したような形だ。全般的に日本の表現方法が気持ち悪すぎる。東洋の神秘というか、気持ち悪く恐ろしく何を考えているかわからない日本人というイメージなのだろう。
クレイアニメならばかわいらしい感じになるはずが、まったく真逆の印象がある。ストーリーよりも、この世界観で目立っているような感じだ。日本人は違和感と気持ち悪さを感じるが、海外の人からすると、気にならないのだろうか。
奇妙なクレイアニメだ。