インフィニット 無限の記憶


 2023.1.8     前世の記憶を保持し続ける男【インフィニット 無限の記憶】

                     
インフィニット 無限の記憶 [ マーク・ウォールバーグ ]
評価:3

■ヒトコト感想
輪廻転生を繰り返すが記憶を常に保持し続ける者たちの物語。いきなり生まれてすぐに記憶を引き継ぐのではなく、ある日突然すべてを思い出す。エヴァンは、経験していない記憶があることに疑問をもちながら、経験のない日本刀を作り上げたりもする。何世紀も記憶を保持した者たちの組織がインフィニットとなる。敵対組織として、同じく記憶を保持し続けるニヒリストがある。

記憶を保持し続けるのは無敵かと思いきや、辛いこともあるのだろう。生まれた時から自分がやるべき運命が決められている。常に走馬燈のようなものを見る。ニヒリストが全世界の人間を亡ぼすというのも、なんだかぶっときすぎている。映像はすばらしいが、ストーリーは微妙だ。

■ストーリー
エヴァン・マコーリーは覚えのない悪夢のような記憶と不安定な精神状態に十代の頃から悩まされていた。なぜか身についている日本刀の鋳造技術を使って怪しげな連中から入手した薬物に頼る日々。ある時彼の前に<インフィニット>と名乗る組織の人間が現れ、驚くべき事実を告げる。何世紀にもわたって記憶を保持したまま輪廻転生を繰り返す特殊能力を持つ者が存在し、彼もその一人だというのだ。同じ特殊能力を持ちながらも生命の破滅を企む“ニヒリスト”から世界を守るためのカギは、エヴァンの前世の記憶に潜んでいた――

■感想
エヴァンは行く先々で問題を起こし、勤め先をクビになるダメ人間だ。経験したことの記憶があり、日本刀を鋳造できたりするのだが、社会性はない。エヴァンの噂を聞きつけたニヒリストがエヴァンを始末しにやってくる。

実はエヴァンの前世はインフィニットのトップでありエヴァンがもつ記憶に重大な意味があった。冒頭にエヴァンの前世の状態が表現されるのだが、それはまるっきり現代だ。正直、エヴァンの過去と現代の違いがすぐにはわからなかった。同じ時代に思えてしまった。

エヴァンは体が勝手に動き激しい戦いを繰り広げる。インフィニットのアジトでは格闘術の訓練が行われている。記憶を引き継いでいくことの成果が格闘術というのは違和感がある。もっと別の使い方があるのでは?と思えてしまった。

インフィニットたちは誰が記憶を引き継いで生まれたかがわからない。それを探す作業は膨大なのだろう。ニヒリストが全ての人間を殺せば、生まれ変わることがない、というのもなんとなくわかる気がする。死んだとしても同じ記憶をもって生まれ変わることが確定した人生はどうなのだろうか。

結局は記憶を取り戻したエヴァンとニヒリストの対決となる。人間をすべて滅ぼそうとするニヒリストが最後にエヴァンと対決する。映像的なインパクトはすさまじいが、ストーリーはなんだかよくわからないアクション映画となっている。

記憶を引き継ぐ際の困惑があまり描かれておらず、すんなりと周りも受け入れているのが違和感満載だ。ラスボスについても、何か特殊な強さがあるわけではなく、組織としてエヴァンを倒そうとしているだけだ。

映像はすばらしい。



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