インポッシブル


 2023.3.10     衝撃的な津波の映像【インポッシブル】

                     
インポッシブル
評価:3

■ヒトコト感想
スマトラ沖大地震での津波に飲み込まれた家族を描いた作品。タイのリゾート地で休暇を楽しむヘンリー家族。そこに巨大な津波が押し寄せる。津波の場面は圧巻だ。津波で人が死ぬのには理由がある。泳げるからといって助かるわけではない。津波に飲み込まれた木や建物の破片が体に突き刺さり死んでいく。

運よく木につかまることができたりすれば助かるのだが…。バラバラになった家族が再会できる場面は感動的だ。マリアや息子がどのようにして津波から逃れられたのかは詳細に描かれてはいるが、ヘンリーと幼い兄弟たちがどのようにして津波から生還できたのかが描かれていない。5歳の弟などは絶対に生きてはいないと思えたのだが…。

■ストーリー
2004年末、マリア(ナオミ・ワッツ)とヘンリー(ユアン・マクレガー)は、3人の息子と共にタイにやって来る。トロピカルムードあふれる南国で休暇を過ごすはずだったが、クリスマスの次の日、彼らは未曾有の天災に巻き込まれる。一瞬にして津波にのみ込まれ、散り散りになった家族はそれぞれの無事を祈りつつ再会への第一歩を踏み出す。

■感想
序盤の津波の場面は強烈すぎる。トラウマがある人は絶対に見ない方が良いだろう。津波に飲み込まれても生還できるのは、場所がら建物や車が少なかったからだろう。これがコンクリートの建物や車が多数あるような場所であれば、コンクリートや車に巻き込まれてあっという間におぼれ死んでしまうだろう。

マリアと長男がふたり生き残り、ボロボロのまま地元民に助けられる。この時点では、ヘンリーと幼い弟たちは間違いなく死んでいると二人は考えていた。当然の流れだ。

津波のあとの混沌とした流れは強烈だ。衛生的とはいえない病院で簡易的な治療がほどこされる。誰もが家族を探してさまよう。まさに戦時中の野戦病院のような感じだ。リゾート地があっという間に戦場となる。

行方不明の家族を探す人々で混沌としているのが印象的だ。比較的軽傷なヘンリーが妻と長男を探すためにさまよう。無傷の幼い弟たちが登場したシーンは、ヘンリーが幻覚を見ているものと思ったのだが…。奇跡的に幼い二人の弟が無傷で生き残っている。

異国の地で連絡できない状態で、相手が生きているかわからない。そんな状態で再会できたのは奇跡でしかないのだろう。被災したとしても、結局は金がすべてだ。ヘンリーは恐らくは旅行の保険に入っていたのだろう。保険会社の担当者が登場し、重症のマリアをシンガポールの施設の整った病院へ転院させている。

これができるのは金持ちだからだろう。プライベートジェット的なもので移動する。結局は金がない人は、満足な治療を受けられないまま、タイで死んでいくのかもしれない。

津波の映像は強烈すぎる。



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