劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き あるがままに、水と大地のネコ家族


 2022.7.4      ネコ好きにはたまらない作品だ【劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き あるがままに、水と大地のネコ家族】

                     
劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き あるがままに、水と大地のネコ家族 [ 岩合光昭 ]
評価:3

■ヒトコト感想
ネコをひたすら追いかけ続けた作品。印象的なのは、牛舎で飼われているネコたちだ。放し飼いにされており、ネコのコミュニティが出来上がっている。作中ではネコ社会を想定してナレーションが入る。縄張りだとか独り立ちだとか。性格的に大人しいネコが独り立ちできずに苦労するなど、昔のムツゴロウ王国を思いださせるような流れがある。

ミャンマーの水の上で生活する人々に寄り添うネコの物語もまた強烈だ。建物が水の上に建っている状態。生まれたばかりの子ネコが誤って川に落ちてしまい、上がれずに苦労している場面もある。厳しい環境ではあるが、ネコたちはたくましく成長していく。ネコ好きにはたまらない作品かもしれない。

■ストーリー
ネコたちと、また旅をしよう一年かけて見つめ続けた、ネコたちのまっすぐ生きる姿。動物写真家・岩合光昭が、世界中のネコと出会い、心から撮りたいと願ったネコの“家族愛"。流れゆく季節の中でふたつの舞台を見つめます。ミャンマーのインレー湖。湖上に建つ小さな家にネコの家族とヒトの家族が暮らしています。寄り添い共に生きる絆が、美しい水面に輝きます。北海道の牧場では、たくさんの母ネコ、オスネコ、そして子ネコが、まっすぐに生きています。時に温かく、時に厳しく、ネコたちは成長し、自分なりの新たな世界を築いていきます。あるがままに…水と大地を舞台に繰り広げられる、ネコたちの愛と絆の物語です。

■感想
ネコをひたすら追いかけ続ける作品。この手の作品ではありがちだが、勝手にネコ社会を想像しナレーションをつけている。牛舎に住み着くネコたち。どのような経緯でそうなっているのか。ネコたちは放し飼いにされており、エサはいちおう与えられている。

この状態ではネコが増え続けるのでは?と思ったが北海道の雪深い地方なのでネコには厳しい環境なのだろうか。生まれた子ネコの中で何匹かは死んでしまう。これが爆発的に増えない理由なのかもしれない。

牛舎で生活するネコたちの中にはネコの社会がある。縄張り争い。成長したオスはひとり立ちをしなければならない。それができないネコはどうなるのか。多数のネコたちの母親的な存在。牛舎の中を動き回るネコは危なっかしくて仕方がない。

特に子ネコは誤って牛舎の中に落ちて、牛に踏まれたりしないか?と心配になる。新鮮な牛のちちを飲むことができるメリットはあるかもしれないが、ネコたちにとっては危険な場所に思えてしまった。牛は逆にネコをまったく気にしていないのが印象的だ。

ミャンマーのインレー湖で生活する人々が飼うネコもまた印象深い。水の上で生活する人々に飼われるネコ。家の外は水しかない。水が苦手なネコのはずが、ここで生活するネコたちはなぜか上手に泳いでいる。環境がそうさせるのだろうか。

親ネコが子ネコに泳ぎを教えたりもする。中には陸に上がれずにおぼれそうなネコがいると、さっと人間が助けたりもする。ネコと人間の生活がものすごく密接なのが印象に残った。日本の牛舎で生活するネコの周りには人間が出てくることはほとんどなかった。

ネコ好きにはたまらない作品だ。



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