エクストーション 家族の値段


 2023.3.13     危機から救出されたが100万ドルを要求される【エクストーション 家族の値段】

                     
エクストーション 家族の値段 [ アイオン・ベイリー ]
評価:3.5

■ヒトコト感想
リゾート地でボートが故障し無人島に取り残される。絶対絶命の危機を地元の漁師に助けられるのだが…。100万ドルの金を要求される。ケビンは漁師の言う通りに金を集めるのだが、金が振り込まれるまで妻と子供は無人島に置き去りにされてしまう。非常に心が痛くなる作品だ。

ケビンが家族を助けるためには、なんでもありな状態となっている。漁師のミゲルも最悪だ。金を手に入れてから無人島に助けに向かうフリをしてケビンを海に沈めて殺そうとする。証拠隠滅ということなのだろう。ケビンが自暴自棄になり、暴走する。決してハッピーエンドにはならないだろうと想像できた。最後までケビンの優先度は妻と子供だけ。そのふたりを見つけ出すためにはなんでもありな状態となっている。

■ストーリー
カリブ海のリゾート地に家族旅行に来たケビン(アイオン・ベイリー)は、息子のアンディにせがまれ、妻のジュリーとボートで遥か沖合の無人島に渡るが、エンジンが故障し帰れなくなってしまう。内地と連絡を取る手立ても無く、救助を待っていたが、真夏の赤道直下でアンディが脱水症状を起こし危篤状態に陥ってしまう。生死を分ける72時間の壁も迫り、ケビンの意識も薄れていく。その時、奇跡的に通りかかった一

隻の漁船が救助に来てくれた。しかし、漁船の船長ミゲル(バーカッド・アブディ)は、ケビンが医師と知ると、耳を疑う法外な報酬を要求してきた。“妻子を助けてほしければ、百万ドルの金を払え―"。アンディの容態が刻一刻と悪化する中、余儀なく金を払うことで合意し、家族は助かるはずだった。しかし、これは悪夢の始まりに過ぎなかった・・・。

■感想
無人島で身動きできなくなる。まず水がないのでこのままでは数日で死んでしまうことは確実だ。無人島に取り残されたケビン家族の元に漁師のミゲルの船が偶然立ち寄り、家族に水を与えるのだが…。船に乗せるのはケビンだけ。

100万ドルを払えばもう一度無人島にやってきて家族を助けると言う。ミゲルの守銭奴具合がすさまじい。相棒のホルヘは罪悪感を感じているようだが…。ぐったりとした女性と子供を置き去りにしケビンを連れて帰るのだが…。ここからさらにミゲルの極悪さがグレードアップする。

本作はミゲルのあからさまな行動がポイントとなっている。のちに判明するのは病気の子どもがおり、大金が必要だというのはわかる。それでも、19万ドルを払ったケビンを連れて無人島に戻る途中、ケビンの乗る船を沈めてケビンを殺そうとする。

確かにミゲルの安全を考えると一番確実な方法なのかもしれないが…。ケビンはギリギリ生き残り、妻たちを助けるため無人島の場所を知るミゲルを見つけ出そうとするのだが…。ケビンはすべてを犠牲にしてでも家族を助け出そうと必死になるのだが、そのエスカレート具合がすさまじいので観衆は引いてしまうだろう。

ケビンの暴れっぷりはすさまじい。結局はケビンを見つけ出すのだが、ひょんなことから殺してしまう。また、警察に拘束されたとしても、警察の拳銃で脅しながら逃げ出し、ホルヘを探しだそうとする。せっかくホルヘを見つけたのだが…。

ホルヘは車に跳ねられ意識不明となってしまう。何度か家族を助け出せるタイミングがあったのだが、その度に不幸な結果となっている。これはたとえ家族が生きていたとしても、その後は地獄でしかないように思えてしまう。

すさまじい作品だ。



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