ドリームホーム 99%を操る男たち


 2024.2.5    今から2分で家を出ていけ!【ドリームホーム 99%を操る男たち】


                     
ドリーム ホーム 99%を操る男たち [ アンドリュー・ガーフィールド ]
評価:3.5

■ヒトコト感想
サブプライムローンの影響でローンが払えずに家を奪われる家族が続出したのだろうか。裁判所から最後通告が来てからも、家に住み続けるしかない。突然、不動産業者と保安官がやってきて2分以内に貴重品を持って家から出ていけといわれる。かなり強烈なシーンだ。銀行の持ち物となった家に不法占拠してるということらしい。

弁護士に連絡していると家族が言い訳しても有無を言わさぬ迫力がある。不動産ビジネスとして奪った家を利用して巧みに儲けている。物語は家を奪われた男が不動産屋に雇われ逆に家を奪う立場になる男を描いている。家を奪われた者たちが行き着く先がモーテルというのもアメリカらしい。モーテルに住む方が金がかかるのでは?と思うのは日本人だけだろう。

■ストーリー
<家>を守るために人間ができる事とは?かけがえのない〈家〉を突然奪われた、1人の男。何気ない生活と家族の場所を取り戻す為、非情なビジネスに加担した男を待つ、壮絶な運命とは?

■感想
アメリカの家は広い。日本と比べると家の大きさは比べ物にならない。そして、裕福ではない家族であっても立派な家に住んでいる。平均的な家は広い庭と何部屋も部屋がある家なのだろう。そんな家を奪われ追い出されベッドが二つあるだけのモーテルで生活する。

モーテルの宿泊費を払う余裕があるが、家のローンは払えない。モーテルは相当安いのだろう。広い家で生活していた家族がワンルームに住むのは確かに苦痛かもしれない。日本人からすると少し感覚が違うかもしれない。

ローンが返せず裁判所で弁明する。それを受理されないと家を奪われる。強制的に家を奪われ、荷物や家具はすべて庭に出される。おそらくはそれは日常なので、近所の人も気の毒な目を向けるだけ。日本では見たことのない状況だ。

追い出された家族たちが行き着く先はモーテルしかない。そこには同じように家を奪われた者たちが集っている。アメリカでは仕事を探すのも一苦労で、何かのきっかけで簡単にクビになってしまう。家を奪われた男はにっくき不動産屋に気に入られ右腕となり家を奪う側になる。

それまで搾取される側だった者が奪う側になる。ただ、良心の呵責で苦しむ。息子の同級生の家族の家が奪われようとしているとき、不動産屋のボスの不正により家を不当に奪おうとする。それに加担することに耐え切れず…。

ラストの流れはドラマチックな展開となる。やはりアメリカ社会はすべて自己責任だろう。家を奪われるのは自分の責任。リスクはあるがリターンの大きい仕事については、危険を顧みずにチャレンジした者が評価される。

日本では考えられない展開が続いていく。



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