2023.4.18 トラウマ級の超能力バトル【ドクター・スリープ】
ドクター・スリープ [ ユアン・マクレガー ]
評価:3
■ヒトコト感想
スティーヴン・キング原作小説の映画化。原作は未読。超能力をもった者たちの戦いが描かれている。序盤ではダニーの幼少期からの特殊な経験が描かれている。超能力をもつ者たちが、能力のある人間たちから精気のようなものを吸い取り殺していく。このグループの行動に気づいたのは、生まれつき特殊な能力をもつアブラーだ。
超能力のグループは、同じような能力をもつ者をスカウトして仲間とする。悪の超能力グループ対ダニーとアブラーの対決となる。アブラーが群を抜いて強い能力を持ってはいるが、超能力グループたちの残虐さもすさまじい。生まれつきもつ能力を駆使し、激しい超能力バトルを繰り広げている。スティーブン・キングらしい超能力バトルものだ。
■ストーリー
ダニー・トランスは、幼い頃オーバールックホテルで刻み付けられたトラウマに、未だに苛まれていた。そんな彼の前に過去の亡霊が現れる。きっかけは、ある勇敢な十代の少女との出会いだった。ダニーに協力を求めてきたアブラ―彼女が秘めていたものこそ、“シャイニング"と呼ばれる特別な力をもっていたたのだ。
■感想
ダニーは幼いころにホテル内部で謎の怨霊たちにとりつかれ、それがトラウマとなる。能力を隠して生活してきたダニーだが…。世の中には超能力を吸い取るグループがいた。不老不死で遥か太古の時代から生き続けた者たち。
序盤で秀逸なのは、超能力を持つ者を仲間にする下りだ。相手を思う通りに操ることができる催眠術をもつ少女を仲間にする。言霊のように声を発すると、相手はその通りの行動をする。ラスト直前でのダニーたちとの闘いでも、瀕死の状態で「自殺しろ」と相手を道連れにするのはすさまじい。
超能力グループたちは少しだけ能力のある少年を誘拐し精気を吸い取り殺害する。こんな横暴が遥か太古から繰り返されてきた。超能力グループの誤算は、アブラーという群を抜いて強い能力をもつ少女が、遠隔地から殺害を見ていたことだった。
アブラーは超能力グループのボスすらも凌駕する能力をもつ。それでも少女であることと、協力者がいないことから戦うことができない。アブラーがダニーを仲間とし、そのまま対決へと移行するのだが…。親たちにアブラーの能力と現状を説明し納得してもらうのはかなり骨の折れる作業だ。
ダニーとその仲間が超能力グループを壊滅させる。いくら超能力があっても拳銃には勝てない。相手を操る催眠術があっても銃弾には勝てない。アブラーの罠にかかった超能力グループの者たちは、次々銃で撃たれて死んでいく。
アブラーが薬を打たれ超能力が使えなくなったとしても、ダニーが手助けし、ラストでは幼少期にトラウマを植え付けられたホテルの力を借りてラスボスを倒している。超能力が当たり前にある世界ではあるが、能力をもたない一般人の方が幸せのように思えた。
キングらしい作品だ。
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