ディヴァイド


 2023.7.31    密閉されたシェルター内部での惨劇【ディヴァイド】

                     
ディヴァイド
評価:3

■ヒトコト感想
冒頭、いきなりの大爆発で9人の男女が地下シェルターに逃げ込む。地上では何が起きているのかわからない状態で、地下シェルーにある食料と水で過ごすことに…。何が起きているのかわからないまま、突然、扉の外から鉄の扉を無理やりこじ開けられ、防護服に身を包んだ武装した兵士たちが入り込み、11歳のウェンディを連れ去っていく。

この防護服の状況で、何かしら深刻な事態が起きているとわかる。そして、扉の外にでると…。そこには周りを幕で覆われたまっすぐな通路が作られていた。明らかに外とは別のこのシェルターだけに繋がる通路だ。この手の作品のお決まり通り、密閉された空間の中での複数の男女が過ごすとなると、必ずもめごとが起こり殺し合いが発生する。悲惨な結末となっている。

■ストーリー
突然の大爆発によってニューヨークは壊滅した。アパートメントの地下シェルターに逃げ込むことに成功したのは僅か9人の男女。シェルターの所有者ミッキー(マイケル・ビーン)を中心に、婚約したばかりのカップル、ルームシェアをする若い男性グループ、老練な黒人、11歳の娘とその母親といった面々だ。地上で起きるさらなる爆発、そして地上の建造物の崩壊していく音が響き渡る。

何が起きたのか全く状況が掴めぬまま、9人はこのシェルターにしばらく留まることを決意するが、僅かな食糧、価値観の相違、他者への不信感に悩まされ、緊張の日々が続く。それは“他人"の脅威が止むことのない極限状況―。 そんなあるとき突然、防護服に身を包んだ人間がシェルターの扉をこじ開け、彼らに襲いかかる。一旦は退けるが、11歳の娘ウェンディは連れ去られてしまった。

彼らはいったい何者で、その狙いは何なのか?地下シェルターは逃げ場のない憎悪と非常が渦巻く、魑魅魍魎の地へと変貌を遂げていく。彼ら9人は果たして地上世界へ生還することができるのだろうか―。

■感想
アパートの地下シェルターで過ごす9人の男女。序盤は何が起きているかわからず、防護服の武装兵士が侵入してきた際のパニックはすさまじい。無言で子どもだけを連れ去る。軍隊のように組織された白い防護服を着た者たち。

それらの者たちに反撃し防護服を手に入れたのだが…。ここから、防護服を着てシェルターの外にでる。ここでさらに衝撃がある。シェルターの入口から直接通路が伸びており研究施設のようなものに繋がっている。つまり、外にでることができない状態となっている。

脱出できないとわかると、密室の中でのトラブルが発生する。まずは食料の奪い合い、そして、女が力の強い奴についていくパターンとなる。誰もが疲弊しトラブルから殺し合いとなる。武器を持つ者が権力をもつ。

シェルターの持ち主が実はひそかに大量の食糧と水を隠していた。それを知り、男たちは持ち主を拷問し、秘密の部屋のキーロックを開けようとする。悲惨な状況だ。食料を手に入れるために拷問し、指を切断までする。狂気に満ちた環境になっているのは間違いない。

潤沢な食糧と水が手に入っても状況が変わることはない。ヤク中のように目の下にクマを作った者たちがふらついている。外への扉は外から溶接され開けることができない。シェルター内部は力をもつ二人の男に恐怖で牛耳られている。

危機感をつのらせた女は、ひそかに脱出の方法を模索するのだが…。混沌としたシェルター内部の状況のラストとしては、まさに狂気な中での殺し合いとなり、ラストでは機転をきかせた女がひとり脱出するのだが…。外の世界にも希望はない。

結局何が起こったのかは説明されていない。



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