デス・ストーム
評価:2.5
■ヒトコト感想
アメリカの田舎町に巨大な竜巻が襲い掛かる。定番な大災害映画化と思ったのだが…。思ったよりも前振りが長い。ごく普通の田舎町で生活する人々。それぞれには悩みがありながら、日々を生きている。移民が仕事を得るために必死に英語を勉強したり。農家の夫婦の息子がゲイであり、そのことを悩んでいたり。
望まない妊娠が発覚してしまったヘアスタイリスト。それぞれが関係性を保ちながら日々を生活している田舎町に突如として巨大な竜巻が襲う。それは一瞬の出来事で、あっという間に地上の建物を破壊して通りすぎていく。竜巻には馴染みがないのだが、アメリカでは当たり前に地下シェルターがあるようだ。地下から地上に上がるとガラクタの山が大量に残されていた。。。
■ストーリー
アメリカ、辺境の田舎町ミニンワ。その町には小さいながらも確かに人が住み、それぞれが問題をかかえて生活していた。生活苦にあえぐ農家の夫婦とゲイであることをカミングアウトできずにいるその息子、不法移民の男を愛し結ばれようとするモーテルの客室係や、望まない妊娠が発覚してしまったヘアスタイリスト―。そんな彼らの悩みをちっぽけなものと嘲笑うかのように、前代未聞の超大型竜巻が発生しミニンワを襲おうとしていた。
■感想
ごく普通のなんでもない田舎町の日常なのだろう。それぞれが悩みを抱えながら日々生活する。映画の3分の2を使って人々の日常を描いている。移民で英語を学びながら仕事に励む男は、恋人とアメリカで生活するために必死に仕事を続ける。
車の整備をするために部品を買いに行く道中で災害に合う。ヘアスタイリストの女は、妊娠したのはよいが、恋人が子供を育てる気がなく悩んでいる。母親に相談したりもするのだが…。農業家族の息子は自分がゲイであることを両親にカミングアウトする。
本人たちにとっては大変な悩みや問題があるのだが、それらがすべて吹き飛んでしまう大災害がやってくる。序盤から前振りとして巨大な竜巻がやってくるとニュースで報道されていた。いざ、今までにない竜巻が田舎町を襲う。
ここで日本と違うのは、各家に地下シェルターが用意されているということだ。竜巻が来るのを想定してのシェルターなのだろう。シェルターに避難しない者はあっけなく死んでいく。竜巻は洪水や地震よりも恐ろしいかもしれない。地上の建物は根こそぎもっていかれている。
大災害の後には、跡形もなく破壊された家の残骸が続くだけだ。地下シェルターの扉を開けた瞬間、周りはガラクタだらけとなっている。ここまで粉々に破壊されるものなのか。物語として大災害に対してドラマチックな救出劇があるわけではない。
車が竜巻によってひっくり返ったりしても、たくましく生き延びている。ボロボロに破壊された家を見て呆然とする人々。大災害の恐怖は十分に伝わってきたのだが、大災害映画としての面白さはあまりなかった。
大災害の恐怖は伝わってきた。