ダンケルク


 2023.4.1     40万の英仏兵をどうやって助け出すのか【ダンケルク】

                     
ダンケルク [ フィオン・ホワイトヘッド ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
クリストファーノーラン監督の作品。これまでのノーランの監督作品からすると、何か仕掛けがあるのかと思いきや…。シンプルにダンケルクの海岸からイギリス軍を助け出すという流れとなっている。何か大きな仕掛けがあるか?という思いで見たが、最後までシンプルだった。全体的に暗く動きのあまりない作品だ。ダンケルクの海岸で護衛艦が多数の英兵を載せ、ドイツ空軍に空爆され沈没していく。巨大な戦艦に穴が空き、ゆっくりと傾いていく映像は強烈だ。

海軍の船だけでは英兵をすべて助けることができない。そんな危機的状況の中で多数の民間の小型船が助けに向かう。全体的にドラマチックな展開がなく、平板に感じてしまった。

■ストーリー
ダンケルクの海岸に追い詰められた何十万人もの英仏連合軍に敵の軍勢が迫りつつある状況の下、物語は陸・海・空を舞台に展開される。海峡上空ではイギリス空軍(RAF)のスピットファイアが敵機を迎え撃ち、地上の無防備な兵士たちを守るために空中戦を繰り広げる。そして海上では軍人ばかりか民間人も小型船に乗り込み、一人でも多くの味方の命を救うため、時間との戦いの中で危険をも顧みず、決死の救出作戦を決行する。

■感想
40万の英仏兵をどのようにして助け出すのか。ドイツ軍がすぐそこまで迫っている海岸で、多数の英仏の兵士たちが逃げ出そうと待っている。イギリスの戦艦が兵士を助け出そうとするも、ドイツの戦闘機から空爆を受け戦艦は沈んでいく。

ある意味、絶望的な状況かもしれない。このまま海岸で助けを待つ兵士たちはドイツ軍の餌食となってしまうのか。何かしら逆転の何かがあるものかと観衆は期待するのだが…。思ったほど大きな出来事がないまま物語はすすんでいく。

英兵が優先され仏兵は後回しにされる。このあたり、自国の兵士たちを優先するという流れがある。ただ、戦艦に乗れた英兵たちも油断はできない。結局はドイツの戦闘機に空爆されたり、魚雷によって攻撃され船は沈没してしまう。

巨大な戦艦がゆっくりと傾き、中にいる多数の兵士たちは水が入り込む戦艦から必死に逃げ出そうとする。そして、海を泳いで再びダンケルクの海岸へと戻っていく。この状態であればもはや脱出は不可能ではないか?と思ってしまう。

物語としては、民間の小型船が危険を顧みずに助けにきたことで、兵士たちは助かるという流れだ。それと共にイギリス軍の戦闘機がドイツの戦闘機を次々と撃破したことで助かったというのもあるのだろう。仏兵でありながら、イギリスの戦艦に紛れ込んだ男が主人公なのだろう。

船に乗っては沈没し、泳いで逃げ出しボロボロの状態で船にもぐりこむ。生きるための執念というのを感じずにはいられない。最後の最後まで必死に生きる気持ちが強い者が生き残るのだろう。

演出として非常に平板に感じる作品だ。



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