コンクリート・ユートピア [ イ・ビョンホン ]
評価:3
■ヒトコト感想
冒頭、いきなり高層マンションが立ち並んだマンション街の地面が盛り上がり次々とマンションが倒壊していく。気が付くと、ひとつのマンションだけが無傷で周りのマンションはすべて倒壊しガラクタだらけとなっていた。マンションの住人だけで極寒のソウルで生活するためにサバイバルをする。まずは部外者をマンションから追い出し、マンションの住人だけが心地よく生活できる環境を作る。
防衛隊を作り、外部からの侵入を防ぐ。隊長に選ばれたヨンタクの元で協力していくのだが…。マンション住人だけが生き残れればそれでよいという利己的な思いが強い。ヨンタクが強硬に外部からの侵入者を排除しようとし、暴力で支配しようとする。ラストのあっけない崩壊はすさまじいインパクトがある。
■ストーリー
狂気が目覚める大災害により一瞬で廃墟と化したソウル。唯一崩落しなかったマンションで住民代表となったヨンタク。職業不明の冴えないその男は、権力者に君臨したことで次第に狂気を露わにする。そんなヨンタクに傾倒していくミンソンと不信感を抱くミョンファ。極限の状況下でヨンタクの支配が頂点に達したとき、思いもよらない争いが勃発する。そこで明らかになった、その男の本性。果たして男の正体とはー。
■感想
廃墟と化したソウルで唯一無事で生き残ったマンションで生活する住人たち。住人の代表となったヨンタクだが、その雰囲気は最初から怪しかった。ただ、マンションの秩序を守るためと、食料を手に入れるために防衛隊を組織し、暴力で食料を手に入れている。
マンション内部ではひそかに部外者を匿う者もいるが、それらもヨンタクの徹底した排他主義で部外者たちが追い出されることになる。冬のソウルは極寒のようで、マンションを追い出されると、たちまち凍死してしまう環境のようだ。
マンション内部でも一部の者は、外部の人を助けようとするのだが…。マンション住人は特権意識が強く、温かい部屋でぬくぬく生活している。防衛隊だけで外に食料を探しに行き、マンション内にいる者たちはあれこれ文句を言ったりもする。
明らかに内部崩壊が近い状況だ。ミンソンの妻が外部の者を支援していたことが知れ、ミンソンもろとも追い出されそうになる。必死にヨンタクに取り入り、気に入られるためにミンソンは進んで危険な任務につこうとするのだが…。
ヨンタクの部屋の隣に住む女の子がボロボロになりながら帰ってきた。そして、ヨンタクの姿を見て…。外部の人物を追い出すことを絶対のルールとしていたヨンタクだが、ヨンタク自身が部外者だった。元の住人を殺害し住人のふりをして代表にまで上り詰めていた。
住人からつめられるヨンタク。これまで、ヨンタクのおかげで普通の生活ができていた住人たちは、掌を返したようにヨンタクを攻撃してくる。韓国の国民性もあるのだろう。日本人ではこうはならない気がした。
マンションが崩壊していく描写は強烈だ。