ビサイド・ボウイ ミック・ロンソンの軌跡


 2022.5.2      デビット・ボウイの隣にいた男【ビサイド・ボウイ ミック・ロンソンの軌跡】

                     
ビサイド・ボウイ~ミック・ロンソンの軌跡~ [ ミック・ロンソン ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
デビッド・ボウイの隣でギターを弾いたミック・ロンソンの軌跡を描いた物語。正直ミックのことはよく知らない。世代的にもデビット・ボウイも名前を知っている程度だ。時代的なものもあるのだろうが、ボウイのジェンダーレスな雰囲気は当時は衝撃的だったのだろう。中世的で美しいボウイとその隣でギターを弾くミックも長髪で美しい容姿をしている。バンドでの活動で一躍スターとなるが、実は給料はそこまで多くはなく常に金欠の状態であったらしい。

才能はあるが、本人が音楽にしか興味を示さないということなのだろう。デビット・ボウイから離れてからはいろいろなバンドに参加した異色な存在。それでも、初期のデビットボウイの成功には欠かせない存在だったのだろう。

■ストーリー
2019年3月に劇場公開となった映画『ビサイド・ボウイ~ミック・ロンソンの軌跡~』。ルー・リード、モリッシー、イアン・ハンター、モット・ザ・フープル、ボブ・ディラン、ジョン・メレンキャンプなど様々なアーティスト達にギターと楽曲制作で関わってきたミック・ロンソンが、そのダイナミックなサポートや共同作業を通してデヴィッド・ボウイの多彩なキャリアをいかに発展させ、音楽の一時代を作り上げたかを描く。

■感想
時代的にリアルタイムにデビット・ボウイやミック・ロンソンに熱狂した人にはたまらない作品だろう。自分的にはほぼ知らない状態で見たので、新鮮な気持ちで見ることができた。デビット・ボウイというスターの隣で長髪をなびかせてギターを弾く男。

ミックの音楽的な才能はすさまじいようだ。アルバムのクレジットにはのらなくとも、様々な面でミックがいたことでアルバムが成功したというのもあるようだ。バンドがスターになる過程では金や女の問題はありがちだが…。ミックにもその問題が訪れる。

ミックは金に執着がないのか、それともうまく立ち回れなかったのか。ギタリストとしてスターとなったとしても、常に金がない状態だったらしい。本人が音楽にしか興味がないらしく…。デビット・ボウイと一緒にバンド活動をしていた時には大スターとなったが、バンドを抜けてからは様々なバンドに参加するが、イマイチヒットしない。

ミックはあくまでも横でフロントマンのサポートとしては優秀だが、ミック自身はフロントマンには向いていないということだ。

ミックは自分が末期がんとわかると、そこからも活動をおさえることはない。ミュージシャンの中では有名ではあるが、個人としてフロントマンとしてはスターになりきれなかった男ということなのだろう。当時付き合いのあった人々がミックの思い出を語る。

誰もがその才能を認めてはいるが、デビットボウイの影に隠れた存在。正直、自分としてはその存在を知らなかったが、ある意味、自分の好きなことだけをやり続けることができたので、幸せな人生だったのだろう。

デビット・ボウイとのコンビは確かに最高だ。



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