ブラック・グランズマン


 2022.10.14     KKKの強烈なインパクトはすさまじい【ブラック・グランズマン】

                     
ブラック・クランズマン [ ジョン・デヴィッド・ワシントン ]
評価:3

■ヒトコト感想
黒人初の刑事として採用されたロン。最初は資料室で資料整理をしていたのだが…。潜入捜査を行うことになる。白人による人種差別。特にKKKについて、強烈なインパクトのある展開となっている。ロンが黒人であるにも関わらず、KKKのコロラド支部に連絡し、KKKに参加しようとする。黒人やユダヤ人を排除しようとする組織に黒人が電話をし、ユダヤ人が白人のふりをして入り込む。

ちょっとお笑い要素があるのだが、作品の根底にあるのは人種差別に対する問題提起だ。KKK内部の用心深い対応と、黒人の学生リーダーに対するテロ騒ぎなど、かなり過激な内容がある。黒人だけでなくユダヤ人までも排除しようとする組織。強烈なインパクトがあるのは、ラストに登場してくる実際の黒人と差別組織のデモでの衝突の映像だ。

■ストーリー
1979年、差別の激しかった時代アメリカ・コロラド州コロラドスプリングスでロンは初めての黒人刑事として採用される。刑事となったロンは、メンバー募集の新聞広告が掲載された過激な白人至上主義の団体[KKK](クー・クラックス・クラン)に電話をかける、そして黒人刑事のKKKへの潜入捜査が始まった!

■感想
ロン自身はそこまで差別についての意識はないのだろう。何気ない感じでKKKに電話をかけ、黒人差別主義者のふりをして会話をする。それが気に入られ、あっという間に実際に会う約束までこぎつけることになる。黒人のロンの代わりにKKKに入り込むのはユダヤ人刑事だ。

どちらも純粋な白人ではないことがポイントなのだろう。KKK内部ではあからさまな差別主義が蔓延する。そして、当たり前のように黒人の悪口を言い続けるユダヤ人刑事。潜入捜査のためだろうが、なんだか妙な感じだ。

ロンは黒人差別を目の当たりにし怒りをにじませる。黒人たちの集会に参加し、そこの学生リーダの女と親しくなる。ロンは相変わらず白人のふりをして電話でKKKのメンバーと会話をする。ユダヤ人刑事はKKKのメンバーから信頼され、そのまま幹部にまで上り詰めようとする。

一部のKKKのメンバーからはまだ信用されていないのだが…。強烈なインパクトがあるのは、KKKのメンバーにサイコパスがいることだ。過激な発言もそうだが、テロを実行にうつそうとする。

黒人の学生リーダーが爆弾テロに狙われることになる。ロンとユダヤ人刑事はその危機をいち早く察知し防ごうとするのだが…。実際のこれらの差別活動や組織が存在することに驚いた。そして、エンディングでは実際の映像が流れるのだが、これがかなり強烈だ。

デモをしている列に車が突っ込んだりもする。差別に反対する側には白人もいるのだが、そんなことはおかまいなしに車を突っ込んでいる。どちらがどちらで何がどうなっているかわからないが、トランプ大統領が白人側で差別を助長する側であることはよくわかった。

ラストの映像が一番衝撃的だ。



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