バニシング'72


 2024.4.3    長期間における金庫破りの計画【バニシング'72】


                     
バニシング '72 [ トラヴィス・フィメル ]
評価:3

■ヒトコト感想
72年の物語。実際にカリフォルニアを舞台に起きた銀行の金庫破りを描いた作品。冒頭からハリーの独白から始まる。基本的にはハリーの過去の回想であり、モーリーとの別れ話がすすんでいく。この二人はどうやって出会ったのか。ハリーは何をやったのか。ニクソンの秘密資金を奪うまでの流れは小気味良い。警報装置を無効化し、手際よく天井に穴をあけて貸金庫に入り込む。

そこでニクソンの秘密資金の30億を手に入れようとするのだが…。完璧な計画であったが、ちょっとしたことでハリーたちの素性がばれてしまう。事件を調査するFBIはそこまで有能な雰囲気はない。偶然犯人への手がかりを見つけ、そこからハリーたちを追いかける。ラストの展開はなんだか妙に物悲しい。

■ストーリー
1972年、ハリー・バーバーと彼の叔父達は、ニクソン大統領が再選する為の秘密資金30億円が保管されているカリフォルニア銀行を襲う計画を企てていた。彼らは用意周到に準備し、銀行に侵入することに成功するが、秘密資金は見つからない。FBIの捜査によりバラバラに逃亡していたメンバーの身元が判明、指名手配されてしまう。ただ一人逃走したハリーは、モーリーと運命の出会いがあり恋人となるが、彼女の父親は保安官だった。そして月日は流れ、ハリーはモーリーに罪を告白するが…。FBIに追われる逃走犯達、カリフォルニアを舞台に繰り広げられる愛と逃亡のクライムアクション!

■感想
冒頭からハリーが指名手配され、逃げ続けているとわかる。モリーとの別れ話の中で、今まで素性を隠していた理由と、どんな罪を犯したため追われているかが語られる。ハリーと叔父たちとの計画は、突然スタートする。

最終的には指名手配されるとわかってはいるが、ドキドキしながら見ることができる。銀行を攻略するために様々な策略を練る。ハリーが機転をきかせて、警報装置を無効化するアイデアを思いついたりもする。実際に銀行に入り込む際には、警察が近くを巡回したときに、ハリーのファインプレーで危機を脱している。

何日にもかけての銀行攻略だ。天井に穴を開け、すべての貸金庫を開けてニクソンの秘密資金を手に入れようとする。秘密資金以外にも大量の札束や宝石があり、収穫はかなりのものだが、ハリーのオジは30億をあきらめない。

そのため、銀行の貸金庫の天井に穴をあけたまま土日の間、ひたすら貸金庫を開け続ける。かなりリスクがあり、途中で怪しげな男たちがやってきたりもする。秘密資金は手に入れられなかったが、無事に逃げおおせたはずだった。。。

ここからどのようにしてハリーたちの素性がFBIにばれたのか種明かしされる。完璧な計画かと思いきや、思わぬところで足がついてしまう。ハリーたちは銀行の向かい側に家を借りて銀行を監視していたのだが、家を出る際にすべての証拠を消しさていたはずだった。

機械の操作がわからずに放置されていた食洗器から指紋が見つかり指名手配されるとは思ってもみなかったのだろう。ハリーのモリーとの出会いは逃亡中であり、父親が保安官と知り驚愕する。

ラストの流れは切なくなる。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp