バッド・トレジャー [ スコット・イーストウッド ]
評価:3
■ヒトコト感想
弟が孤島で事故死した。弔いのために島に向かうのは兄であり元特殊部隊の隊員であったDだ。このDが本作の主人公なのだが、問題がある。反社会性パーソナリティ障害を患っており、主治医から普段の生活についてもアドバイスされている状態だ。序盤ではDが特殊なので、突然部屋にいた謎の人物を半殺しにしたりもする。
弟の弔いのために島に行くのだが、そこでは母親がDに対して嫌悪感を示す。実の母親にここまで忌避されるのはすさまじい。母親からすると、今までさんざん迷惑をかけてきたDを許すことができないのだろう。そんな孤島に謎の武装集団がやってきてDの家族や弟の知り合いを襲撃する。元特殊部隊のDが孤島でゲリラ的に活躍する作品だ。
■ストーリー
歴史学者の弟が孤島で事故死を遂げた。元特殊部隊のD(スコット・イーストウッド)は弔いの為、島へと向かう。一方、Dの主治医オルダーウッド(メル・ギブソン)は頭を抱えていた。Dは殺人事件で仮釈放中。しかも、反社会性パーソナリティ障害の治療中で、今や逃亡犯となっていた…!弟の死には、第二次世界大戦中、旧日本軍の隠した「山下財宝」が絡んでいるようで、謎の武装集団も島に姿を現した。Dは一度怒りに火が付いたら止められない男、暴発させたら主治医・オルターウッドの医師免許はく奪は免れない…。果たしてこのコンビは財宝と弟の死の真相に挑むことになるが――。
■感想
冒頭から主人公のDには何かしら問題がある雰囲気が漂っていた。家に入り込んでいた男をぶちのめしつるし上げたりもする。主治医であるオルダーウッドの指示のもとでなんとか日常生活を平穏に送れている状態だ。
そんなDが弟の葬式のために孤島にやってきたのだが…。まず母親に強烈に嫌われているのが衝撃的だ。実の母親にここまで嫌われるDはどれだけ悪辣なことを家族にしてきたのだろうか。母親が弟の嫁に対してひたすらDの悪口を言い続ける。まるで弟が死んだことすらもDのせいのような雰囲気だ。
孤島に謎の武装集団がやってくる。目的は孤島に隠されている財宝だが、孤島にいるDや弟の知り合いたちはそのことを知らない。武装集団に襲われると、Dの家族たちはDがいるから襲われると勘違いしてしまう。どこまでもDは不運だ。
厄介者扱いされ、Dは家から追い出されてしまう。そして、Dは家にいないと横断幕をはるのだが…。武装集団の目的は別にあるが、Dのことを恐れてもいる。Dがどれだけ強烈な人物かというのがよくわかる。Dを制御できるのは主治医だけなのだろう。
Dは武装集団のメンバーをぶちのめすのだが…。ここでは、まるで怪物が手加減するように、決して相手を殺さないと誓っている。普通の日常を取り戻すためにDは自分を制御し続ける。相手はDのことを殺しにきているにも関わらず…。
Dの異常さというか、不気味さが際立っている。周りの弟の友達たちは武装集団に次々とやられているが、結局はDがひとりで武装集団をぶちのめしている。最初からDに頼っていれば、余計な死者をださずにすんでいたのかもしれない。。。
孤島に隠された財宝というのが日本軍の隠し財産というのはぶっ飛んでいる。