バッド・デイ・ドライブ


 2024.9.5    車を降りると爆発する【バッド・デイ・ドライブ】


                     
バッド・デイ・ドライブ [ ニムロッド・アーントル ]
評価:3

■ヒトコト感想
冒頭、豪華な家と高級車に乗る金融ビジネスマンのマットが登場してくる。電話口で顧客に対して口八丁で投資を続けさている。それを子供が後部座席で聞いているのだが、いかにも得意げに語っている。子供との関係や妻との関係がうまくいっていないが、仕事は成功しているようでリッチな雰囲気が漂っている。

そんなマットの車に爆弾が仕掛けられていると判明する。シートから降りると圧力式の爆弾が爆発する。遠隔で爆発させることもできるので警察に連絡することもできない。車を走らせながら犯人の指示に従うしかない。同僚が同じように爆破されるのを目の前で見せられ混乱するマット。警察や妻はマットの自作自演と考えている。ラストの脱出方法はなんとも行き当たりばったりだ。

■ストーリー
いつもと変わらぬベルリンの朝。金融ビジネスマンのマットは、子供たちを学校に送り届けるため、自慢の新車のシートに腰を下ろした。運転を始めると着信があり、声の主は「その車に爆弾を仕掛けた。降りてはいけない。通報してもいけない。これから伝える指示に従わなければ爆破する」と告げる。犯人の正体、要求、目的のすべてが不明のまま、戸惑いながらもマットはドライブを続ける。

しかし、行く先では同様に爆弾を仕掛けられた車が次々と大破。その被害者はマットの同僚だった……。恐怖に怯える子供たちを乗せ、ユーロポールとマスコミから容疑者として追われるマットに、更なる悲劇が待ち受ける。それは「妻はいま、離婚弁護士の元にいる」という報せだった。果たしてマットは犯人を突き止め、爆破を阻止し、家庭崩壊の危機を脱することができるのか!?

■感想
ビジネスマンのマットは子供たちには正義のビジネスマン風な装いをしているが、実はかなり怪しげな金融ブローカーという印象だ。投資した対象が大きく値下がりしているにもかかわらず言葉たくみに相手を誘導し投資を続けさせている。

顧客の失敗をものともせず、自分の利益としているような雰囲気がある。車に爆弾を仕掛けられた際には、顧客が犯人だと断言している。つまりは、それほど顧客から恨みを買っている自覚があるのだろう。子供たちにも犯人からの脅しの電話が聞こえるのはいかにも親父の威厳が丸つぶれだ。

子供が車から降りても爆発する。警察に連絡しても爆発する。同僚も同じ状態となり、マットたちの目の前で車が爆発してしまう。マットの会社の共同経営者の男も、マットに脅されていると思い込んでおり、そのまま車は爆発してしまう。

ここまでくると、警察はマットの自作自演と疑いはじめる。マットと車内にいる子供たちだけが犯人との会話を聞いている。ただ、それすらもマットの自作自演なのでは?と途中まで思ってしまった。観衆は誰が犯人かわからないまま結末まで続くことになる。

ラストでは衝撃の展開となる。警察に包囲され、携帯の電波を遮断することで遠隔の爆破を逃れるマット。そのまま警察の言うとおりに爆弾処理班に任せればよいのに…。ここでマットは暴走して自ら犯人を捕まえようとする。よくわからないのが、この段階で犯人が姿を現すことだ。

全く不要でリスクしかない。最後にマウントを取りたいためだけに姿を現したのだろうか。そこからマットのラストの行動についても、まさにいきあたりばったりでしかない。ラストの流れだけは納得できない。

ものすごく強引なラストだ。



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