AVA エヴァ


 2023.2.23     神経質そうな暗殺者【AVA エヴァ】

                     
AVA/エヴァ [ ジェシカ・チャステイン ]
評価:3

■ヒトコト感想
ジェシカ・チャステイン主演の暗殺者モノ。幼少期は周りから期待される優等生だったが、薬物に手を出しアル中となり軍隊へ入ることになるエヴァ。そして、最終的には金で殺しを請け負う暗殺者となる。エヴァは恋人も捨て、組織に忠誠を誓う。ありがちな設定ではあるが、ターゲットを自然死に見せて殺すことができるエヴァの適切な状況判断に圧倒されてしまう。

そして、エヴァを危険視する組織内部での駆け引きも強烈だ。エヴァに命令する組織の上層部は思いのほか家庭的で、マイホームパパ的な男が仕切っている。エヴァの直接の上司を殺害し、最終的にはエヴァをも殺害しようと考えているのだが…。末端の兵士であるエヴァと上層部の雰囲気の違いが一番強烈かもしれない。

■ストーリー
美しき暗殺者エヴァ。完璧な容姿と知性、そして圧倒的な戦闘能力。組織に命じられるまま完璧に任務をこなしながらも常に自問自答を繰り返していた、「なぜ標的たちは殺されるのだろうか」と。ある日、エヴァは全組織員が注目する極秘の潜入任務に臨むが、組織から事前に与えられていた重要な情報に誤りがあり、そのことでエヴァの正体に気づいた敵と熾烈な銃撃戦になってしまう。

辛くも生き延びたエヴァは、関係者の中に自分を陥れようとしている存在を疑い、次第に組織への激しい不信感を募らせていく。そんなエヴァに、組織にとって危険因子となった彼女を秘密裏に始末しようする最強の殺し屋"サイモン"の魔の手が迫っていた。暗殺者VS暗殺者、血で血を洗う戦いの幕が今、切って落とされる。

■感想
エヴァを演じるジェシカ・チャステインは美しくはあるが、どこか神経を病んでいるような見た目がエヴァ役にぴったりなのかもしれない。ターゲットを確実に抹殺する。スタントマンなしに格闘シーンも本人が演じているのか、やけにスローになる場面もある。

病的な雰囲気を漂わせながら、ターゲットに近づき静かに殺害する。殺害前に必ず、暗殺者を送り込まれる心当たりはあるか?というような聞き方をし、相手の認識を確認している。これを聞くからといって見逃すというわけではないのだが…。

エヴァの組織の上層部と、エヴァのギャップがすさまじい。エヴァはいかにも、何もかも捨てて殺し屋として、一兵士として動くタイプとなっている。対して上層部はビジネスとして割り切り、家族を大事にしマイホームパパのような雰囲気を出している。

エヴァが自然死として処理するはずであったターゲットに正体がバレ、ちょっとした騒動となる。それを失敗として上層部はエヴァを始末しようとするのだが…。エヴァの上司はかたくなに拒否するのだが…。上層部の駆け引きもまた本作のポイントだろう。

エヴァは、長い間交流を絶っていたとはいえ、家族は大事にしている。自分が狙われたせいで家族に被害が及ぶのを避けるため、家族を逃がそうとする。ここで組織と戦い、マイホームパパである組織のボスと対決する。このボスを演じるのはコリンファレルなのだが、暗殺者としての能力もあるのだが、ビジネスマンであり良いパパであるギャップが良い。

エヴァとの対決であっても、最後には負けるのだが、そこで何か覚悟のようなものを感じさせる雰囲気が良い。

シリーズ化されそうな作品だ。



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