アステロイド・シティ Blu-ray ジュニア・スターゲイザー・パック/ジェイソン・シュワルツマン
評価:2
■ヒトコト感想
非常に難解で評価に困る作品だ。全体として青空と砂漠の水色と黄色が原色に近い形で映像化されており、独特な舞台で物語がすすんでいく。劇中劇ということなのだろう。アステロイド・シティで巻き起こる騒動が描かれているのだが、それは演劇の舞台だということになっている。アステロイドシティに隕石が落下し、宇宙人がやってくる。
いかにも演劇風な演出と、着ぐるみ全開の宇宙人。途中で演劇が中断し裏話的なものも展開される。自分的にはこの作品の面白さがまったく理解できなかった。トムハンクスやスカーレットヨハンソンなどのスターが多数登場している。にもかかわらずこの感じは明らかにスターを無駄遣いしているような気がした。
■ストーリー
1955年、アメリカ南西部の砂漠の街、アステロイド・シティ。隕石が落下してできた巨大なクレーターが最大の観光名所であるこの街に、科学賞の栄誉に輝いた5人の天才的な子供たちとその家族が招待される。子供たちに母親が亡くなったことを伝えられない父親、マリリン・モンローを彷彿とさせるグラマラスな映画スターのシングルマザー――
それぞれが複雑な想いを抱えつつ授賞式は幕を開けるが、祭典の真最中にまさかの宇宙人到来!?この予想もしなかった大事件により人々は大混乱! 街は封鎖され、軍は宇宙人出現の事実を隠蔽しようとし、子供たちは外部へ情報を伝えようと企てる。果たしてアステロイド・シティと、閉じ込められた人々の運命の行方は──!?
■感想
印象的な青空と砂漠の街で巻き起こる宇宙人騒動。この騒動自体が舞台の演劇の一部だとはわかっているが、妙な違和感がある。登場人物たちがどこか棒読みというか、まっすぐ前を向いたまま、表情を崩さずにセリフをつぶやく。
これが舞台の演劇だと見せるための手法なのかもしれないが…。砂漠の街で天才少年少女たちが技術を披露する。レーザー光線や月に投影させる機械など。そして、突如として宇宙人がやってくる。厳戒態勢となったアステロイドシティは住人たちの移動を禁止する。
冒頭でこれは舞台の演劇だと暴露される。出演者はだれだれで、とあくまでも演劇であることを強調する。そして、合間で今どのシーンをやっているのかも登場してくる。そして、演出家が合間合間に解説を入れてくれたりもする。
劇中劇ではあるが、アステロイドシティの人物も、自分が演技をしているとわかっているパターンもある。自分の演技を他人に見てもらい批評してもらう。舞台の演出家と議論したりする場面もある。これをどのような気持ちで見ればよいのだろうか。
ラストは宇宙人襲来による厳戒態勢が解かれ平和な日常が戻って終わる。非常に困惑と混乱ばかりが印象に残っている。これをどのような心境で見ればよいのだろうか。特殊な映像とカラフルな街並みは良い。登場人物たちも個性豊かで演者たちも非常に豪華だ。
ただ、この豪華俳優陣たちを使った割には、よくわからないまま終わっている。世間の評価がどの程度かはわからないが、自分はまったく楽しめなかった。というか最後まで見るのが苦痛のような感じだった。
最後までよくわからない作品だ。