2024.3.18 差別と偏見にまみれた世界【アルマゲドン・タイム ある日々の象徴】
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評価:3
■ヒトコト感想
中流階級に生まれたポールの物語。ポールは公立学校、兄のテッドは私立学校に通う。ポールは祖父にだけ心を開いている。ポールの同級生の黒人のジョニーは自由気ままで、ポールとジョニーのふたりは教師に反抗して教室の前で立たされたりもする。優秀な兄と頭が弱いと思われているポール。学校では特別クラスに移動することも進められたりもする。
母親がPTAの会長ではあるが、ポールは窮屈な学校生活をしている。問題児が学校で問題を起こし、親から私立に転校させられ、その後、大きな問題を起こすことになる。。父親とポールの関係のまずさもあるが、ポールの家庭は困難な状況にある。すべては祖父が死んでからまずい状況となっているのだろう。
■ストーリー
1980年、ニューヨーク。白人の中流家庭に生まれ育ったポール(バンクス・レペタ)は、公立学校に通う12歳。PTA会長を務める教育熱心な母エスター(アン・ハサウェイ)、働き者でユーモラスな父アーヴィング(ジェレミー・ストロング)、私立学校に通う優秀な兄テッド(ライアン・セル)と不自由なく過ごしているが、近ごろは家族に対して苛立ちと居心地の悪さを感じる毎日。そんなポールにとって、祖父アーロン(アンソニー・ホプキンス)はただ一人の心を許せる良き理解者であった。
想像力が豊かで芸術に興味を持つポールにとって、規律を重んじる学校生活は窮屈そのもの。そのため周囲との集団生活にうまく馴染めずにいたが、クラス一の問題児である黒人生徒ジョニー(ジェイリン・ウェッブ)だけは唯一の打ち解けられる友人だ。しかしある日、ポールとジョニーがやらかした些細な悪さが、2人の行く末を大きく分けることになる----。
■感想
ポールは学校生活で教師に反抗し、教師から目をつけられている。母親がPTA会長ではあるが、ジョニーと共に課外授業中に抜け出して町のゲーセンに行ったりもする。ポールは祖父以外の家族との折り合いが悪い。特に父親との関係は最悪だ。
母親はポールの心配をするのだが、教育委員会の選挙に勝つことに必死となっている。教師に目をつけられたふたりは、ジョニーのもってきた薬物をトイレで吸っているところを見つかってしまう。ここで大問題となりポールは私立の学校へ転校させられるのだが…。
ポールのことを唯一理解していた祖父が死ぬ。私立の学校ではなんとなくうまくいかない。この手のパターンだと、ポールは私立の学校でいじめの対象になるのかと思いきや…。それなりにうまくやれている。ただ、問題児独特の思考は残っている。
面子を気にする父親。母親は祖父が死んでおかしくなっている。そんなタイミングでポールは絵描きになるためにジョニーに誘われて町をでようとする。そのための資金を、学校のパソコンを盗み出して換金することを考えるのだが…。
差別や偏見。祖父はユダヤ人として差別されてきたが、頑張りで裕福になれた。なので、差別には人一倍厳しい。ポールはそんな祖父の影響を受けたのだが…。ジョニーとの盗みは警察に見つかり逮捕されてしまうが、すべての責任は黒人であるジョニーのせいにされ、ポールは父親のコネで無罪となる。
なんだかやりきれない。ポール自身も強くやり切れない思いをもっている。父親はこれを幸運と考え、生まれ変わったつもりで頑張れ、とポールに伝えるのだが…。
私立の学校の独特の雰囲気は強烈だ。
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