アントニオ猪木をさがして(通常版 Blu-ray) [ アントニオ猪木 ]
評価:2
■ヒトコト感想
アントニオ猪木をメインとした企画映画。どれだけアントニオ猪木を深堀してくれるのかと思いきや…。関係者のインタビューと思い出話がメインとなっている。それはまぁ許すとしても…。意味不明なドラマパートが3つも続くのはなぜだろう。プロレスに熱中する昭和の少年の話や、決めきれない彼女の決意を応援する高校生の彼氏の話や、工場でのエピソードなど、猪木の言葉が人々に強い影響を与えたことを示したいのだろうが…。
古臭い昭和のドラマを見せられても何も思わない。もっと猪木のエピソードや映像をメインとして描いてほしかった。有名人たちがアントニオ猪木の思い出を語る。がっつりとした猪木ファンでも楽しめない可能性がある。
■ストーリー
新日本プロレス創立50周年企画映画として制作され、日本を代表するプロレスラーにして実業家、そして政治家としても数々のエピソードを残し、常識にとらわれることなく常に挑み続けてきたアントニオ猪木の真の姿に迫ったドキュメンタリー。ドキュメンタリーパート、短編ドラマパート、生前のアーカイブやスチールという3つの要素から“アントニオ猪木とは我々にとってどのような存在であったのか”を紐解いていく。
■感想
本作を見るのは間違いなくガチな猪木ファンなのだろう。自分もそれなりにアントニオ猪木の情報は知っている。戦っている姿をリアルタイムには知らないが、面白エピソードなどは芸人が面白可笑しく語っているので知っている。
それらがどこまで描かれているのか。猪木のプロレスラーとしてのデビュー前のブラジルでの生活。そして、デビューしてから新日を立ち上げるまで。確かに親交のあった人達のインタビューは興味深い。特に今の新日本を支えるレスラーが猪木をどのように考えているかは興味深い。
生前のアーカイブはほとんどない。猪木の戦っているシーンというよりはインタビューや印象的な会話をしているシーンが多い。ただ、タイトルからすると、もっと猪木の映像を使ってもよいのでは?と思った。インタビューメインにしたことで喜ぶ人もいるのだろうが…。
許せないのは、とってつけたような昭和のドラマが3つも挿入されている部分だ。それも全体の時間の割合でいうと三分の一はこのドラマパートとなっている。猪木に影響された人々をドラマで描く必要があるのだろうか…。
現在の新日本の主要なレスラーは猪木のことを知ってはいるが、カリスマ性でいえば現在の社長である棚橋なのだろう。新日の道場から猪木の全身写真のパネルが外された。それを外したのは棚橋。もはや新日には猪木の影響力は不要ということなのだろう。
猪木問答ががっつりと映像として見れたのは良いのだが…。こんな感じであればアメトークあたりで猪木芸人をやってエピソードと映像を交えたバラエティの方が楽しめたような気がした。
ガチな猪木ファンがどう思うか気になるところだ。