アンチ・ライフ


 2022.7.28     すさまじいラストの絶望感【アンチ・ライフ】

                     
アンチ・ライフ [ ブルース・ウィリス ]
評価:3

■ヒトコト感想
富裕層だけが地球からニューアースへ移住しようとする。軍人たちで管理された宇宙船には富裕層の市民たちがコールドスリープされている。富裕層のみで、貧困層はどうなっているのかは描かれていない。地球で苦しい生活をしているのか、不法に宇宙船に乗り込んでいるノア。実は司令官の娘と恋人関係にあり…。

ニューアースへ向かう宇宙船内部は密閉されている。そこに謎のエイリアンが登場し乗組員の体から体へ乗り移っていく。昔懐かしのエイリアン的な内容となっている。人間の体の内臓をドロドロに溶かし、見た目は人間ではあるが、中身はエイリアンとなっている。このままニューアースにエイリアンを連れて行くことが最悪の展開なのだが…。ラストは絶望的な気分になる作品だ。

■ストーリー
西暦2242年、地球は滅亡の危機を迎えていた。選ばれた5,000万人の富裕層はニューアースへ避難を開始。宇宙船は元軍人と現役兵士により管理され、労働と引き換えになんとか潜り込んだノア(コディ・カースリー)は、クレイ(ブルース・ウィリス)の下で働くことになる。そんな中船内で殺人事件が発生する。しかし、その現場はどう見ても人の手によるものではなかった・・・。こうして、クレイ率いる元兵士軍団と正体不明の“何か"の人類存亡をかけた戦いの火蓋が切って落とされた! !

■感想
地球は人間が住みづらい場所になっている。富裕層だけが新たな星へ移住することができる。分断がすすんだ未来の地球では、富裕層だけが生き残ることができる。貧困層のノアは宇宙船に入り込み恋人と共にニューアースで生活することを夢見る。

密航者は死刑されるほど厳しい宇宙船内部。そこで軍人たちに紛れ込み下働きを続けるノア。富裕層は冷凍睡眠で長い宇宙の旅を瞬間的に終わらそうとする。軍人と密航者たちは宇宙船を維持しながら歳をとっていく。これこそが分断の証拠なのだろう。

宇宙船内部に謎のエイリアンが入り込む。実はこのエイリアンは軍人のひとりが、人間を亡ぼすために用意したものだった。地球が滅びようとしている要因のひとつは人間にある。その人間がまた新たな星へ移住しいずれはその星も亡ぼすことになる。

すべての害悪は人間ということで、エイリアンにより人間を滅亡させようとする。このエイリアンは強烈だ。人間に寄生し決して死なないのだが…。強力な洗浄液をかけると消滅することは判明したのだが…。

密閉された宇宙船内部でエイリアンと人間の戦いがスタートする。最初は人間の見た目だったのが、後半ではエイリアンは固まり始め、イメージする巨大なエイリアンへと変貌していく。ここでエイリアンの脅威から逃れるために宇宙船とその他の冷凍睡眠中の30万人の富裕層を放棄することを決断するのだが…。

ノアと恋人だけが脱出ポッドでニューアースにたどり着き、めでたしめでたしかと思いきや…。実はニューアースもこの謎のエイリアンに侵略されていた、という驚きのオチとなっている。

ラストの絶望感はすさまじい。



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