アニー・イン・ザ・ターミナル


 2024.3.6    薄暗いロンドンの地下鉄駅での復讐劇【アニー・イン・ザ・ターミナル】


                     
アニー・イン・ザ・ターミナル [ マーゴット・ロビー ]
評価:3

■ヒトコト感想
ロンドンの地下鉄のある終着駅の物語。物語全体として薄暗い雰囲気となっており、何かしら陰鬱な雰囲気となる。町のダイナーで働くアニーは怪しげな雰囲気をだしている。街の裏側で起こっていることを殺し屋目線で語られている。殺し屋コンビが黒幕からの殺しの指令を受けて実行する。ダイナーの女がコンビのひとりに近づいていく。それぞれが殺し屋だということはわかる。

黒幕の存在が不気味であり、何かと殺し屋たちをサポートするゴミ清掃員がポイントだ。おどおどとした清掃員がことあるごとに登場してくる。ラストではダイナーの女の執念の復讐物語が語られることになる。ストーリー的にはありきたりかもしれにないが、全体の雰囲気が暗く陰鬱なものになっている。

■ストーリー
ロンドンの地下鉄の終着駅のとある街。ダイナーで働く女には別の顔があった。妖しい謎の美女として街の裏側で起こる厄介ごとを密かに片付け始末する。ダイナーにやってくる一見何の関係もない客たち。実はアニーには目的があり、それは壮大な復讐劇のはじまりだった―。

■感想
ダイナーで働く謎の美女と、殺し屋コンビの物語だ。ロンドンの地下鉄の終着駅。薄暗くライトがチカチカしており、人気がない雰囲気が恐ろしい。末期の病気であり死を待つしかない状態の男が、ダイナーの女に相談するのが序盤の流れだ。

男は死にたいと考えるが死ねない。自殺する勇気がない。それに親身に相談にのるのがダイナーの女なのだが…。実は大きな秘密があった。ダイナーの女の復讐物語ではあるが、最後の復讐の場面で登場してくる、深い穴が不気味だ。工場跡地のような場所に底が見えない穴があり、そこに落とされるのは強烈なインパクトがある。

殺し屋コンビは謎の黒幕から殺し屋の仕事をもらおうと必死になる。依頼が来るまで長い間部屋で待つ。その間にちょっとしたいさかいがあったりもする。おじさんとイケメンの殺し屋コンビ。ダイナーの女とイケメンが良い雰囲気になるのが気に入らないおじさん。

この三人のやり取りが本作のメインかもしれない。結局はイケメンとダイナーの女が付き合うことになり、そのままの流れでおじさんはイケメンに殺されてしまう。殺し屋コンビの仲が険悪になる過程が見ものだ。

女の復讐劇が明かされる。イケメンの男はどうでもよいのだろう。ターゲットは謎の黒幕だった。秀逸なのは、謎の黒幕は実は最初からダイナーの女の近くにいたということだ。ラスト間際では、ダイナーの女の驚きの正体が明かされるのだが…。

すべてはこのために、というラストではあるが、悲しい宿命でもある。マーゴット・ロビーのための映画だ。その他の殺し屋コンビや謎の黒幕は引き立て役でしかない。ロンドンの地下鉄の不気味さだけが強く印象に残っている。

地下街とはこんなに薄暗いのか?



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