アムステルダム


 2024.2.29    豪華俳優たちを無駄遣いしている【アムステルダム】


                     
アムステルダム [ クリスチャン・ベール ]
評価:3

■ヒトコト感想
本作がほぼ実話ということに驚いた。出演者が豪華な割にはヒットしなかった作品。心地よいテンポで物語が進んでいくのだが、結局のところ実話をベースにしているのでドラマチックな展開にはしずらいのだろう。医師と看護師と弁護士のいわば戦友のような関係の三人が再会し、巨大な陰謀に巻き込まれていく。戦争での激しい闘いで負傷した兵士たち。それを治療する医師や看護師からの目線というのは違った感覚がある。

アメリカ合衆国を独裁国家にしようと考える勢力が戦争の英雄を担ぎ出してアメリカを支配しようとする。かなり大げさな流れではある。組織の陰謀を破壊するために、関係者たちが一致団結する場面はさすがの盛り上がりとなる。

■ストーリー
ありえないけど、ほぼ実話1930年代ニューヨーク、かつてアムステルダムで出会った看護師、医師、弁護士の3人がある殺人事件の容疑者に。固い絆で結ばれた彼らは、濡れ衣を晴らそうとある作戦で事件の真相に迫るが、思いがけず世界を変えてしまうほどの巨大な陰謀へと巻き込まれていく…。賞レース常連の監督×ハリウッドを代表する豪華スターたちの最強タッグ。ストーリーや迫真の演技はもちろん、エモーショナルな美術や衣装なども見どころ。さらに、スタッフやキャストが舞台裏を語るボーナス・コンテンツも楽しめる。

■感想
冒頭で片目が義眼で顔が傷だらけの医師と黒人弁護士のやりとりからスタートする。その後、回想シーンで看護師が登場する。ハリウッドの豪華スターたちが勢ぞろいだ。後半にはロバート・デ・ニーロまで登場してくる。

かなり豪華ではあるが、内容はイマイチだ。クリスチャン・ベール、マーゴット・ロビー、ジョン・デヴィッド・ワシントンが出演するなんてのは豪華すぎる。アメリカ軍の将軍殺害事件の陰謀に巻き込まれる3人が、事件を解決していく。

クライムサスペンスなのだろうが、陰謀を企てた組織が大きすぎて正体不明感がある。五人委員会だとか、ラストで将軍がすべてを暴露し、陰謀を破壊したかと思いきや…。そもそもの目的が強烈だ。五人委員会はヒトラーのような独裁政権をアメリカに作ろうとしていた。

その傀儡として将軍を独裁者にしようと考えていた。陰謀により巻き込まれた3人が動き出す。看護師のヴァレリーの兄が、計画に深くかかわっていることが衝撃的だ。

ストーリーとしては微妙だ。ラストの爽快感もない。なにより、ここまで豪華な俳優たちを使った結果としては不本意なのだろう。ヴァレリーの兄役で五人委員会の黒幕的な存在であるトムをラミ・マレックが演じている。

序盤であっさりと死に、事件を依頼した将軍の娘役にテイラー・スイフトまでも登場している。戦争シーンが多数登場してくるので、グロテスクな場面も満載だ。序盤で登場してくる解剖シーンは、そこまで表現する必要があるのか?というほど気持ち悪い。

俳優たちの豪華さとストーリーがあっていない。



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