ALONE


 2023.3.1     助けを待つ極限の52時間【ALONE】

                     
ALONE アローン
評価:3

■ヒトコト感想
砂漠のど真ん中で、地雷に足を載せた状態のまま身動きできないマイクを描いた作品。目の前で相棒のトミーが地雷を踏んでしまい、両足を失う場面は強烈だ。目の前で仲間が死ぬのをただ見ていることしかできないマイク。片足を動かすことができず、ただ助けを待つしかない。たまにやってくる現地人がポイントだ。何かしら意味ありげな言葉を紡ぐ。

ひたすらマイクの苦行が描かれており、助けを呼んでも52時間後に助けると言われてしまう。かなり絶望的な状況ではあるのだが…。幻覚を見たり、現地人から水をもらったり。マイクがそれまでの人生で、一歩を踏み出せなかったためにうまくいかなかったことがひたすら語られている。オチは予想できた。

■ストーリー
射撃の名手である米軍兵士マイクが砂漠でのテロリスト暗殺のミッションに失敗し、相棒のトミーとともに退却を余儀なくされる。しかし徒歩での移動中、ふたりは3,000万個以上の地雷が埋められた危険地帯にさまよい込み、トミーが爆死してしまう。自らも地雷を踏んでしまったために身動きを封じられたマイクは、昼は灼熱の太陽が照りつけ、夜は極寒地獄と化す過酷な自然環境に身も心も疲弊していく。

たった独り。水なし。食料なし。通信手段なし。救助部隊が到着するまで52時間。一歩でも動いたら即死。予測不能のアクシデントに見舞われ続けるマイクは、極度の疲労で意識が混乱するさなか、幼少期の恐ろしいトラウマに襲われ、いよいよ自らの生死を分かつ決断に迫られる…。

■感想
マイクは射撃での暗殺ミッションに失敗する。そこから脱出するため砂漠を横断するのだが…。地雷原に突入し地雷を踏んでしまう。足を少しでも動かすと爆発する。目の前でトミーが地雷の被害に合うのを見て、身動きができないマイク。

この状況はあきらかに詰んでいる。無線で助けを求めても52時間後となる。素人考えであれば、靴の上に重しのようなものを置いて、素早く足を抜いて抜け出すことはできないのか?と思ってしまう。片足が地雷を踏んだ状態にしてひたすら助けを待ち続ける。

砂漠のど真ん中で、夜は野犬に襲われたりもする。現地人が意味ありげに近づいてくる。なぜか現地人は地雷がある箇所を知っているようにジグザグに歩いてマイクの場所までやってくる。そして、マイクに一歩踏み出せと言う。

この時点で現地人はすべてをわかっているのかと思えたのだが…。マイクを少し助けながらも宗教的な言葉を紡いでマイクを煙に巻く。半分はマイクの幻覚なのかもしれない。常に片足立ちで52時間もの間待ち続ける精神力はすさまじい。

絶望的な状況となりマイクは幻覚を見始める。これまでの人生で、一歩踏み出せなかったことで失敗や後悔したことが思い出される。オチは想像できた。序盤からそれらしい伏線が張り巡らされていた。このオチとしてしまうと、それまでのマイクの苦悩が馬鹿らしくなってしまう。

現地人が倒れ込みそうになったマイクを抱いて支え起こし、足を外さないように気を使った理由の説明がつかないのだが…。ひたすら砂漠の場面が続きマイクの精神力の変遷が描かれた作品だ。

低予算映画だ。



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