2022.8.30 若きイーストウッドが大活躍する【アイガー・サンクション】
アイガー・サンクション [ ジョージ・ケネディ ]
評価:3
■ヒトコト感想
かなり古い作品であり、クリント・イーストウッドが30代の若々しさを見せている。そもそもが設定がよくわからない。殺し屋やエージェントとして闇の仕事を請け負う男が、仲間の敵討ちのために山に登る。そこで同じ登山パーティ内部に仲間を殺した相手がいるということだ。ミステリアスな展開ということになってはいるのだが…。
当時の技術的にCGはまだなかったのだろう。登山のシーンはそのまま断崖絶壁で撮影しているのがよくわかる。ただ、それくらいで、そのほかの要素としてはちょっと007風な雰囲気を醸し出しているだけだ。もっと登山でのミステリアスで命をかけた展開があるのかと思っていたのだが…。イーストウッドの貴重な若かりしころの映像が見えるくらいだ。
■ストーリー
暗殺者は誰だ!?高度4000メートルでイーストウッドが正体不明の敵に挑む!
■感想
クリント・イーストウッドが殺し屋、もしくはエージェントのような仕事をしている。現役ではないかもしれないが…。このあたりの設定がよくわからない。ただ、イーストウッドが何かしら実力ある感じで、絡んでくるチンピラをぶちのめしたりもする。
実は、今回のターゲットが戦友の敵討ちだとわかると、がぜんやる気をだしてくる。ターゲットは、アイガーの北壁を一緒に登るパーティの中にいる。ただ、誰がターゲットかははっきりしない。このミステリアス感がポイントなのかもしれない。
本作のメインは誰がターゲットかというピリピリとした駆け引きなのかもしれない。アイガーにチャレンジすることの困難さを描きつつも、周りを見回しながら注意深く観察する。命の危険もある登山にチャレンジしながらなおかつ、ターゲットを始末しなければならない。
さすがに登山のシーンは強烈だ。CGはない時代なので、切り立った断崖絶壁にはりついた状態で撮影しているのだろう。かなり危険が伴う撮影のように感じた。落石によりメンバーのひとりが脱落する。残りのふたりのうちひとりがターゲットなのだが…。
ラストではアイガーの高い壁に阻まれ、落石を受けたメンバーは死に、下山するしかない状態となる。ここでアイガーの厳しさが強烈に表現されている。くしくもターゲットであるはずのふたりがどちらも下山中に死亡してしまう。結局は登山ミステリー的な流れはない。
仲間を殺した人物は、実は身近にいたというオチとなっている。若いクリント・イーストウッドは、今と比べると確かに若いが、それでもカッコ良さでいうと今の方がカッコ良く感じてしまった。
時代を感じさせる作品だ。
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