21ブリッジ


 2023.4.4     21の橋をすべて封鎖しろ【21ブリッジ】

                     
21ブリッジ [ チャドウィック・ボーズマン ]
評価:3

■ヒトコト感想
黒人刑事のデイビスが型破りな刑事として大量のコカイン強奪事件を捜査する。典型的な刑事映画ではあるが、逃亡する犯人たちを捕まえるため、マンハッタンに繋がる21の橋をすべて封鎖し地下鉄もマンハッタン内部から出られないようにするなど、大掛かりな規制が行われる。8人の警官を殺害した凶悪な2人の犯人。

物語としては、犯人側の想定外な出来事にあたふたする場面がある。警察側も、同僚が殺害されたため、敵討ちの熱い気持ちをもつ警官が多数登場してくる。中盤以降では単純に敵討ちではなく、犯人側の口封じのために警官たちが犯人を射殺しようとしているのがわかる。警官が犯罪に加担し、誰がデイビス刑事の味方なのかわからない状態がすさまじい。

■ストーリー
ニューヨーク市警(NYPD)の殺人課に所属するアンドレ・デイビス刑事(チャドウィック・ボーズマン)は、同じ警官だった亡き父親への想いを胸に、忙しい日々を過ごしていた。そんな折、真夜中に大量のコカインを奪って逃げた犯人2人組が、警察官8人を殺害する凶悪な事件が発生。マッケナ署長(J・K・シモンズ)の指令により、アンドレは麻薬取締班のフランキー刑事(シエナ・ミラー)と組んで捜査を開始。そしてN.Y.マンハッタン島に架かる21の橋を全て封鎖し、追い詰める作戦に出た。

夜明けまでには犯人の居場所を突き止め、逮捕しなければならない。だがアンドレは追跡を進めるうち、表向きの事件とはまったく別の陰謀があることを知る。果たしてその真実とは――! ?

■感想
デイビス刑事は犯人を何人も射殺してきたということで、上層部からマークされている問題刑事だ。デイビスの父親も警官であり、父親の思いを胸に正義感の強い刑事だ。事件は大量のコカイン強奪事件で8人もの警官が殺害された大事件だ。

現代の刑事映画らしく指名手配した犯人は、顔認証で街中のどこにいても探し出せるようになる。マンハッタンから出る21の橋をすべて封鎖し地下鉄でも外にでれない。完全に犯人たちは袋のネズミとなっている。この大掛かりさは8人もの同僚が殺されたことへの恨みの気持ちもあるのだろう。

犯人を追いかけるデイビスの相棒として、麻薬取締班のフランキーが相棒となる。子供もいる女性刑事のフランキーとデイビスは犯人を追い詰めるのだが…。ここで、生かして逮捕しようとするデイビスの邪魔をするようにことごとく犯人は射殺されていく。

中盤までは単純に凶暴犯側でも想定外のことが起こりゴタゴタしている描写があり、犯人と警官の追いかけっこの様相が強かった。それが警察上層部たちが犯人を射殺することに力を注ぐことから、何か警察側に問題があることがわかってくる。

封鎖が解ける夜明けまでに犯人を逮捕する必要がある。フランキーにより犯人が射殺されたのだが、デイビスは警察の汚職の証拠をつかみ取る。汚職の規模がでかい。そして、汚職をデイビスに見つけられた際の署長の言い訳に説得力がある。

私利私欲のためではない。警察官が生活を維持するために必要とのこと。NYのマンハッタンという場所の問題もあるのだろう。物価の高い地区で、警察の給料だけでは家族を維持できない。マンハッタンの警官がマンハッタンは家賃が高いから住めないというのは衝撃的だ。

デイビス刑事はかっこよすぎる。



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