ワイルドカード


 2018.4.12      穏便にすませたい用心棒 【ワイルドカード】

                     
ワイルドカード
評価:3

■ヒトコト感想
ジェイソンステイサムがいつもの強く激しい男を演じている。ジェイソンステイサムと言えば格闘というくらいに、打撃がものすごく重そうで迫力がある。ただ、今回は強さを持ち合わせてはいるが、それ以上に無用なトラブルを避けたいというタイプだ。報酬を必要以上に受け取ることもなく、用心棒を生業としてはいるが、拳銃はもたない。

元恋人が暴行された件の調査についても、すぐに犯人を見つけることができたのだが、復讐には躊躇する。凶悪マフィアと対立することを好まないが、必要とあらば戦う。ラスベガスから逃げ出せば良いのだが、ふんぎりがつかない。激しく粗暴で暴力で解決するタイプのキャラではない、理性的な暴力男だ。

■ストーリー
この男、最強の『切り札』ラスベガスの裏社会で用心棒を生業とする元特殊部隊のエリート兵ニック(J.ステイサム)。ある日、何者かに酷い暴行を受け瀕死の重傷を負った元恋人から、正体を突き止めて復讐してほしいとの依頼が舞い込む。

ラスベガスの表も裏も熟知しているニックは、すぐさま犯人を見つけ出し、瞬く間に依頼を完遂させる。しかし、犯人の背後には、強大な権力でラスベガスを掌握する凶悪マフィアの存在が…窮地に追い込まれたニックの命を懸けた戦いが、今、始まる!

■感想
元特殊部隊のニックがベガスで用心棒として仕事をする。用心棒といっても金を第一に考えるのではない。できるだけ事を荒立てないようにするタイプだ。元恋人が何者かに暴行された際に、最初は復讐の依頼を受けることを拒否していたのだが…。

ニックが本気になるとあっという間に犯人を見つけ出し、瞬く間に相手をのしてしまう。最初は穏やかだが、怒りに震えるタイプではない。相手が凶悪なマフィアと知っているだけに、事をかまえるとベガスを出なければならない。

ニックの格闘はすさまじい。多人数相手であっても、銃器を持った相手であってもあっという間に倒してしまう。ニックの攻撃ひとつひとつがものすごく痛そうだ。ガツンとして痛さが伝わってくる。ベガスで暴れたことが大物マフィアに伝わり、責任を追及されるのだが…。

そこでもニックらしい返しで切り抜けている。ベガスを抜け出すこともできず、マフィアに狙われている状態のニック。自分の周りの者に被害が拡散するとわかると、容赦なくその力を解放する。

ニックのキャラは最初から暴力ありきではなく、できるなら暴力なしで物事を切り抜けようとする。ベガスのブラックジャックで大勝したとしても、まだ金が足りないとひたすら大金をブラックジャックに賭け続ける。そして、負ける。

圧倒的な格闘描写とブラックジャックのシーンが本作の見どころなのだろう。ニックがいつものジェイソンステイサムとは少し異なるキャラであることもポイントだ。用心棒として傍若無人に振る舞うのではなく、周りの力関係を理解しての動きとでもいうのだろうか。

このキャラのパターンは良い。



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