打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?


 2019.11.2      横から見ると平らな花火【打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?】

                     
打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?【Blu-ray】 [ 広瀬すず ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
20年以上前に実写版が放映されていたのをかすかに覚えている。本作はそれのアニメ版らしい。実写版を見ていないのでどれだけ違いがあるのかわからない。そのため、何の先入観もなく純粋なアニメ映画として楽しむことができた。最近のアニメ映画にありがちだが、絵がきれいで構図もすばらしい。特殊な技術を使っているのだろう。絵の美しさはすさまじい。

内容的にも甘酸っぱい恋愛要素と、IFを現実にするという楽しさがある。IFの世界では本来丸いはずの花火が横から見たら平べったく見えるなんていう別世界を区別できる流れがある。登場キャラクターのキャラが少し違和感を感じるが、ストーリーよりもその絵と雰囲気を楽しむ作品なのだろう。

■ストーリー
「もしも、あのとき…」夏休み、とある海辺の町。花火大会をまえに、「打ち上げ花火は横からみたら丸いのか?平べったいのか?」で盛り上がるクラスメイト。そんななか、典道が想いを寄せるなずなは母親の再婚が決まり転校することになった。「かけおち、しよ」なずなは典道を誘い、町から逃げ出そうとするのだが、母親に連れ戻されてしまう。

それを見ているだけで助けられなかった典道。「もしも、あのとき俺が…」なずなを救えなかった典道は、もどかしさからなずなが海で拾った不思議な玉を投げつける。すると、いつのまにか、連れ戻される前まで時間が巻き戻されていた…。何度も繰り返される一日の果てに、なずなと典道がたどり着く運命は?繰り返す、夏のある一日。花火が上がるとき、恋の奇跡が起きる――

■感想
実写ドラマをアニメ化。どの程度アニメにする際に脚色されたのかはわからない。平凡な街の平凡な中学生の夏休みを描いた作品。男たちはグループでバカなことをやる。女子は大人びており男子はひそかに憧れている。この年代では男たちのバカっぽさが目立つのはしょうがない。

大人びた女子とバカな男子が交流する。典道はなずなに恋をしている。ひょんなことから典道となずなともう一人の男が水泳で勝負するのだが…。あの時、ああしておけば、という後悔の気持ちが現実を変えていく。

なずなが手にした不思議な玉。それを典道が投げることでIFの世界へと移り変わっていく。誰もがああしておけば、という後悔がある。それを現実にしたところで結果はほとんど変わらない。花火を横から見たらどうなるのか。丸く見えるのが常識だが、IFの世界では平らに見えてしまう。

現実ではありえない世界がIFの世界では起こる。典道は家出をしたなずなと共にかけおちする際中、様々なIFに出会う。まるでアドベンチャーゲームのように多数の選択肢が目の前に出てくる感じだ。

絵柄は素晴らしく、不思議な世界の映像も幻想的だ。IFの世界へ移り変わる描写もすばらしい。ただ気になったのはストーリーだ。なずなは母親の再婚相手と共に転校することを嫌がり、典道と駆け落ちしようとする。巻き込まれた典道の気持ちなどお構いなしに。

なずなの母親や再婚相手も嫌がるなずなを無理やり車に乗せたりと無茶苦茶なことをする。今風のアニメ映画なのは間違いない。青春を甘酸っぱく描いたと言えなくもないのだが、ストーリーが微妙だ。

声優も有名俳優たちが演じている。



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