ウォッチメン


 2020.4.6      ハロウィンの仮装のようなヒーローたち【ウォッチメン】

                     
ウォッチメン [ マリン・アッカーマン ]
評価:3

■ヒトコト感想
ウォッチメンというヒーローたちがいた。このヒーローたちは、超有名なバットマンやスーパーマン的な感じではなく、独自のマイナーヒーローだ。世界を揺るがす事件の裏でひそかに活躍してきたヒーローたち。その集合写真では、どこかハロウィンの仮装パーティのように見えてしまった。現代となり、過去の栄光にすがるヒーローもいれば、独自の路線をいくヒーローもいる。

子をもつヒーローもいる。そんな過去のヒーローたちを次々殺害していく謎の存在が現れた。かなりグロテスクな映像が目白押しだ。ヒーローそれぞれに個別のエピソードがあるのだが、どれもが陰鬱なものとなっている。ヒーロー狩りの存在のミステリアス感と、ちょっとパチモノちっくなヒーローの面白さがある。全体は非常にシリアスな物語だ。

■ストーリー
世界を揺るがす事件の陰には“監視者"がいた。ウォッチメンと呼ばれた彼らが今、次々と消されていく。 闇に隠された想像を絶する巨大な陰謀。真実の先に待ち受けるものとは―

■感想
1930年代に幅をきかせたヒーローたち。過去の栄光にすがり続けたヒーローたちも年を取り衰えていく。ウォッチメンというヒーローのグループがあったのだが、そこに所属するヒーローが殺されていく。ヒーローの見た目は完璧なものではない。

どこか仮装パーティ的な雰囲気がある。そんなヒーローたちにも、個々のエピソードがある。最初に殺されたコメディアンは、パワー系のヒーローだが、あまり評判はよくない。仲間の女ヒーローに手をだしたりと、問題だらけだが、最初に殺されてしまう。ミステリアスな雰囲気は強い。

数十年後には新たなヒーローたちが登場してくる。人間を凌駕し神の領域へと足を踏み入れたヒーローもいる。実験のアクシデントにより生み出されたDrマンハッタンは、無敵な存在だ。アメリカのために力を使うマンハッタン。

ベトナム戦争にマンハッタンが参加しただけであっという間に戦争は終わってしまう。コメディアンが殺害されたことにより、ヒーロー仲間のロールシャハが調査をする。全般的にグロテスクな映像が満載だ。ヒーローたちの中には特殊能力のない者もいるが、単純な肉体的な強さで勝利している。

ヒーロー狩りがスタートしたのには理由があった。アメリカとソ連の冷戦の最中に、世界は破滅へと近づき始めた。オチとしては、世界の破滅を食い止めるために、アメリカとソ連が協力しなければならないほどの巨大な仮想敵を作り上げることだった。

多くの犠牲を出しながらも、世界の滅亡を食い止めるためには必要な手段だったということなのだろう。旧ヒーローのちょっとチープなスタイルと、新たなヒーローたちのビジュアルの差がそれなりにインパクトがあることは間違いない。

なんだかよくわからないヒーローの物語だ。



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