ウィンド・リバー


 2020.10.13      雪山でのミステリアスな事件【ウィンド・リバー】

                     
ウインド・リバー
評価:3

■ヒトコト感想
全面が雪に覆われた山奥でのミステリー。ネイティブアメリカンが住む土地で少女の凍死体を発見したハンターのバート。雪の世界で生活することの過酷さと、インディアンと共に生活する村で白人とインディアンとの対立が描かれている。バートは事件の調査のためにやってきたFBIのジェーンと共に協力して捜査をする。雪山のエキスパートであるバートがかっこよい。

強烈に寒い雪山では、数百メートル走ると肺の中に冷たい空気が入り込み血液が凍り窒息死してしまうらしい。そんな世界での真相を発見するためにバートは奔走する。バートからすると、娘と同級生の少女の死を悲しまずにはいられない。バートは寡黙な男だが一本筋が通っている。すべての謎が明らかとなった際の激しい銃撃戦は衝撃的だ。

■ストーリー
厳寒の大自然に囲まれたアメリカ中西部ワイオミング州にあるネイティブアメリカンの保留地“ウインド・リバー"で見つかった少女の凍死体―。遺体の第一発見者であり地元のベテランハンターのコリー・ランバート(ジェレミー・レナー)は案内役として、単身派遣された新人FBI捜査官ジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)の捜査に協力することに。 ジェーンは慣れない雪山の不安定な気候や隔離されたこの地で多くが未解決事件となる現状を思い知るも、 不審な死の糸口を掴んだコリーと共に捜査を続行する...。

■感想
ワイオミング州での物語。一面が雪景色の本作。序盤ではハンターのバートが雪山でピューマを撃つ。全身白づくめのダウンで防寒も完璧な状態で雪山を移動する。雪にカモフラージュする装備で動き回る。少女の死体を発見し、そこからFBIのジェーンと共に調査をする。

インディアンの子供である少女。父親とバートは知り合いであり、お互い娘を失った者同士の友情のようなものを感じてしまう。悲しみにくれる村の中でジェーンだけが異質だが、犯人を逮捕するための執念はすさまじいものがある。

バートの雪山の知識により容疑者はいくつかに絞られる。白人とインディアンの対立や、地元の警察組織だけでは手が回らない状況などがあり、犯人逮捕は難しいと思われていたのだが…。少女の交際相手の男の死体が新たに見つかった。

雪山の中で人が素足で立ち入れない場所にある死体。何者かが死体を運んだのは明らかなのだが…。ジェーンはひとつの仮説を立てて、犯人を絞り込む。バートは自分の本来の仕事であるハンターとしての仕事を続ける。そこで、ジェーンたちに危機が迫っていることを知る。

強烈なのはラストの展開だ。犯行当時、どのようなことが起きていたのか。どんなトラブルがあったのか。ラストはジェーンと地元警察たちと、警備員たちの銃撃戦となる。激しい銃撃戦の中で、ジェーンや警察たちは負傷する。ただ、ここでバートが長距離からハンターとしての能力を示すように犯人たちを次々と狙撃していく。

すさまじいのは犯人のひとりが建物にたてこもっているにも関わらず、長距離から部屋にいる男を射撃している場面だ。ここがバートの見せ場だ。

雪山で起こった悲しい事件の物語だ。



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