チャッピー


 2019.9.18      無垢なAIロボットは環境に多大な影響を受ける【チャッピー】

                     
チャッピー 日本劇場公開版
評価:3

■ヒトコト感想
南アフリカのヨハネスブルク。凶悪化する犯罪に対して警察組織はロボットを導入する。無慈悲なロボットたちは犯罪者たちをたちまちせん滅し、治安維持に貢献する。企業がロボットを犯罪抑止力に使う。より強力なロボであれば犯罪者たちもおそれおののくと考えている。研究者は独自にAIを研究し、故障し廃棄されそうなロボットにAIをインストールする。

生まれ変わったロボットの名前はチャッピー。まるで赤ん坊のように何も知らない状態のチャッピーは、偶然にもギャングたちに奪われたため、チャッピーはギャングのように成長していく。チャッピーの動きがすばらしい。ロボットだが、中身が人間っぽいとその風貌まで人間のように見えてくる。ギャング風の言葉遣いをするのも秀逸だ。

■ストーリー
2016年―犯罪多発地区、南アフリカ ヨハネスブルグに世界で唯一の“感じ、考え、成長する"AI(人工知能)を搭載したロボットが誕生。彼の名はチャッピー。起動したばかりのチャッピーは真っ新でまるで子供のようだが、彼の余命はたった5日間しかない。ギャングにさらわれたチャッピーは、ギャング式の生きる術を覚え加速度的に成長する。ただ「生きたい」と願うチャッピーの人知を超えた行動に、我々は衝撃の結末を目撃する。

■感想
犯罪多発地区の治安維持のため警察ロボットが導入される。攻撃にひるまず圧倒的な武力で相手を制圧してしまうロボット。犯罪者たちからおそれられる存在であった。そんなロボにAIを組み込むとどうなるのか。偶然、ギャングたちにチャッピーが奪われてしまう。

何も知らない無垢な状態のチャッピーは、ギャングたちを父と母と慕い、ギャングたちのいうとおりに成長していく。ただ、あいまにはAIの創生者である研究者が、チャッピーが正しい道へ進むようアドバイスをするのだが…。

チャッピーは最初は何も知らない状態ではあるが、次第に周りが見えてくる。自分はバッテリーがなくなると死亡する。ロボットとして別の体は存在しない。うまく意識だけを別のロボットに乗り移らせるしかない。

チャッピーは自分が生きるためには新しいバッテリーを手に入れるしかないと考える。そのため、ギャングの口車にのせられチャッピーはギャングとともに強盗に手を染める。正義のロボットであるはずの警官ロボが車を襲い積み荷を強奪する。この映像が世界に与えるインパクトはでかい。

チャッピーはなんだかかわいらしい。最初は奇妙だが、その喋りと行動を見ていると、ごく普通の人間のように思えてくる。チャッピーを始末し警官ロボに代わるマシンを売り込もうとする男は、ハッキングし世界の警官ロボに不具合を起こさせるのだが…。

それら悪だくみに気づき、仲間の仇をとるためにチャッピーは大暴れする。AIには人格があり感情もあるため、怒りで相手を傷つけることも当然ある。チャッピーとチャッピーの創造者は、結局のところ精神を他のロボに移植することに成功する。

ラストの流れであれば、人間も不死身になってしまう。



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