2018.8.27 身に覚えのない大金 【トランジット】
評価:2
■ヒトコト感想
現金輸送車を襲ったグループは手に入れた現金を偶然目についたファミリーカーに隠して検問をやりすごそうとする。何も知らないファミリーカーが現金をのせ、犯人グループに追いかけられるという物語だ。ポイントはファミリーカーに乗る家族たちの父親が執行猶予中ということだ。不動産詐欺の容疑で逮捕され、家族への償いのためのキャンプだったのだが…。
犯人グループに激しく追いかけられる家族たちは、父親がまた隠れて何か悪さをしたのではないかと考える。身に覚えのない家族たちが、武装したグループに追いかけまわされる。強烈な恐怖があることは間違いない。そして、突如として災難に巻き込まれるあたりは、ダイハードにも似た雰囲気を感じずにはいられない。
■ストーリー
現金輸送車が襲われた。武装した犯人グループは奪った現金を隠すため、あるファミリー・カーに目を付ける。キャンプに向かう途中で突然ターゲットとなってしまった一家四人。実は不動産サギで仮釈放中の男(ジム・カーヴィーゼル)が家族との絆を取り戻したい一心でキャンプに向かっていたのだった。
しかし、現金に気付いた妻は夫の仕業だと思い逆上、夫と現金を残し車で去ってしまう。執拗なまでに追い回す犯人グループから、男は家族を守ることができるのか…。
■感想
不運な家屋は、身に覚えのないことで武装グループに追いかけられることになる。武装グループは金を手に入れるために容赦ない。時には仲間割れ的なことをしても必死で現金を手に入れようとする。その執念はすさまじいものがある。男は家族を守ることができるのか。
父親以外の家族からすると、また父親が何か悪事を働いたことで、相手に追いかけられていると考えるだろう。現に母親が車の後部座席を調べると、そこには袋に包まれた大金がある。まさに、父親が家族に内緒で悪事を働いた証拠でもある。
父親としては、突然目の前に身に覚えのない大金があり、それのせいで家族から誤解を受けて家族がバラバラとなる。最も避けたい状況ではあるが、父親はそこですべてのからくりに気づく。なぜ知らない武装グループに自分たちが追いかけられるのか。
突然現れたこの現金の意味は。家族を助けるために現金を隠して犯人グループと取引をしようとする。武器で武装するグループと丸腰の家族たちが戦うことがそもそも間違っている。逃げ続けて警察に逃げ込むのが正解のはずだが…。
物語の後半では、警察が家族たちの慌てぶりに気づき、犯人グループの存在を知る。この段階で家族+警察と犯人グループの対決となるかと思いきや…。あっさりと犯人グループは警察官をひき殺してしまう。まさに血も涙もない者たちだ。
犯人グループは多くの犠牲をだし、父親の方もボロボロな状態となる。双方が満身創痍の状態でありながら、どのようにして決着をつけるのか。殺し合いの螺旋の中で、家族の母親と子供たちは必死に生きようとする。最後の最後にはその生きようという意思が強い者が残るのだろう。
不運な家族を描いた物語だ。
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