TOKYO JOE マフィアを売った男


 2021.3.15      シカゴマフィアを壊滅させた日本人【TOKYO JOE マフィアを売った男】

                     
TOKYO JOE マフィアを売った男
評価:3

■ヒトコト感想
シカゴのマフィアに狙われて生き残った日本人がいる。実際の人物に行ったインタビューをまとめたドキュメンタリーだ。TOKYO JOEと呼ばれた男。日本人のエトーがアメリカのシカゴでマフィアを壊滅させるほどの影響力をもっていたらしい。エトーという人物のことはまったく知らなかった。マフィアの中枢に入り込み幹部として成果を出していた男。

警察に捕らえられ、自白させられることを危惧したマフィアが殺し屋を送り込みエトーの頭に銃弾を3発撃ち込む。それでも生き残り、証人保護プログラムを利用してマフィアを売る証言をし続ける。エトーの兄弟や息子、そしてエトーを尋問したFBI捜査官のインタビューにより構成されているドキュメンタリーだ。

■ストーリー
元FBI特別捜査官が明かす伝説の日系マフィアの実像、カメラが初めて迫る衝撃のクライム・ドキュメンタリー!!たった一人でマフィアを破壊させた日本人。彼はなぜ「組織」を裏切ったのか?1983年の冬、シカゴのマフィアの一員で日系二世のケン・エトーは、後頭部に3発の銃弾を受けながら奇跡的に助かった。賭博容疑で警察の捜査を受けたことで、口封じのために組織から命を狙われたのだ。

病院に担ぎ込まれたエトーは、自分を裏切った組織におとしまえをつけるべくFBIに協力することを決め、その結果、彼の証言によりかつてない数のマフィア関係者や警官、判事、裁判官、そして州知事までが逮捕へと至る。そのエトーを担当したFBI特別捜査官エイレン・スミスが、今重い口を開き、事件の裏側や生い立ちを赤裸々に語っていく・・・

■感想
タイトル通り、エトーの証言により多数のマフィアが逮捕されたのだろう。エンディングでは逮捕されたマフィアの幹部たちが列挙されている。驚きなのは、ケネディ暗殺事件のことまでもFBIはエトーに尋ねたりしたらしい。それほどマフィアの世界に精通していた人物だということだ。

本作はそんなエトーがどのような人物だったのか、弟や息子の目を通して語られている。エトーを追いかけ続けたFBI捜査官はエトーの一番の理解者として最終的にはエトー自身にも信頼されたりもする。

エトーが最初に逮捕された時、マフィアはエトーが情報を漏らすことを警戒して暗殺しようとする。ここでエトーは頭に3発もの銃弾を食らうのだが、生還する。運よく頭を撃たれた際に、その銃弾が頭蓋骨の周りを周っていたということらしい。

結局、脳には何の損傷もなく死ぬことはなかった。この後、エトーはマフィアに対する証言を行うことになる。証人保護プログラムでFBIに守られながら素性を隠して生活する。よく映画で聞くパターンの話なのだが、人間関係をすべて断ち切っての生活はどのようなものなのだろうか。

エトーの弟や息子がエトーのことを語る。父親としては破天荒すぎるのだろう。息子がイジメられたと知ると舐められるなと言う。息子が相手を怪我させて警察が家にやってきてももみ消してしまう。あげくの果てには、やるなら相手を殺せ、とまで言ってしまう。

弟はエトーの逮捕により仕事を首になったりもする。周りに迷惑をかけたが、マフィア逮捕に貢献したということで伝説的な扱いとなっている。こんな日本人が存在したことには驚きでしかない。

見た目がっつり日本人だが、シカゴのマフィアを壊滅させた男なのだろう。



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