2018.8.10 自分の存在がなくなる恐怖 【ザ・ターゲット 陰謀のスプレマシー】
ザ・ターゲット 陰謀のスプレマシー /アーロン・エッカート
評価:2.5
■ヒトコト感想
元CIAのローガンが、ある日、突然自分が勤務していた会社が消えさり、自分の存在も消されていた。そして、元同僚のフロイドに暗殺されそうになる。会社の元同僚たちが暗殺のターゲットとされており、実際に暗殺されている。不法滞在者状態となったローガンが、なぜ自分が狙われるのか、裏で動いているのは誰なのかを調査する。
その過程で巨大組織の影やCIAが関係しており、CIA時代の元同僚のアンナが深く関わっていたことを知る。そして愛娘のエイミーまでもが誘拐されることになり…。ローガンは元CIAの能力を発揮し、ひたすら活躍するという物語だ。ローガンのもつ機密書類をさがす謎の組織。そして、ローガンは元同僚たちと戦うことになる。不法滞在者状態のローガンが機転を利かせて活躍する物語だ。
■ストーリー
元CIA捜査官で今は民間防犯装置会社の責任者ローガン(アーロン・エッカート)は、愛する娘エイミーと2人過ごしていた。ある日突然、勤めていた会社が消えた。グループ会社のハルゲートへ原因追究に行くが、元々その子会社の警備会社は存在しないと言われ、全ての証明データも抹消されていた。
帰りがけに元同僚のフロイドに抹殺のターゲットにされ襲われるが、かろうじて逃げる。フロイドが持っていた鍵で開けたコインロッカーにある書類が──元同僚の暗殺予定者リストだった。自分もリストに入っていることを知ったローガンは“不法滞在者"となり捜査していくと、ある機密書類を手に入れる。
巨大組織ハルゲートとCIAに関係があり、そして、ローガンのCIA元同僚のアンナ(オルガ・キュリレンコ)が関わっていたのだった。事実を目の前にして、愛娘エイミーが組織に誘拐されてしまう。ローガンは娘の釈放を条件に機密書類を引き渡す取引をするが…国家のある陰謀を暴くことができるのか?無事娘を救出できるのか?
■感想
勤めていた会社が、ある日突然なくなり、自分の存在すらも身元不明となる。自分が確かについ最近まで働いていた会社や同僚たちが全てなくなっている。誰に聞いても知らないといわれる。これこそまさにIT時代の恐怖なのだろう。
自分が自分であることを証明する手段がない。元同僚たちに暗殺されそうになり、その先では強烈なインパクトのある流れとなる。自分が一緒に仕事をしてきた者たちが、みな何者かに殺されている。そして、その先では元CIAの同僚であるアンナが暗躍していることに気づく。序盤のローガンの状況はかなり強烈だ。
裏で大きな力が動いていることに気づくローガン。そして、CIAが絡んでおり、自分が狙われていることを知る。ローガンは自分が握っている秘密書類が原因で狙われていると知る。そして、愛娘のエイミーまでもが誘拐されてしまう。ローガンがひたすら謎を解き明かすために突っ走る。
そして、娘を助け出すために爆走する。アンナやCIAの面々がローガンの能力を恐れている。アンナが最終的にはローガンの味方のようになるのが面白い。ラスボスとの対決も、アンナの助けがあったからこそうまくいったというのがある。
CIAの同僚や、謎の組織のメンバーと対決するローガン。ここでもローガンの機転を利かせた立ち回りが目立っている。娘を助け出すことを最優先としてはいるが、いざとなれば、とんでもない強硬策にもでる。パターンとしてローガンは無事に娘を助け出せるだろうことは容易に想像できる。
ただ、そのためには様々な犠牲はつきものだ。ラスボスとの対決も、意外なほどあっさりと終わってしまう。序盤の自分の存在がなくなるという段階から、同僚が次々と殺されていく部分までがピークだ。それ以降はごく普通のアクション映画という感じだ。
アクション映画としてのツボは抑えられている。
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