2020.7.17 フリーゾーンに仕掛けられた爆弾 【ザ・スタンド4】
ザ・スタンド(4)[ スティーヴン・キング ]
評価:3
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■ヒトコト感想
フリーゾーンに集まる人々。生き残った者たちはかすかな希望を胸にフリーゾーンにやってくる。人が集まると次に何が必要になるかというとエネルギーだ。発電機を動かすための技術者チームが作り上げられ、フリーゾーンは発展へと近づいていくのだが…。
ここにあのハロルドがやってくる。スチューたちに強い恨みをもつハロルドが、今回はとんでもないことをしでかす。フリーゾーンを存続の危機におとしいれる仕掛けを作りハロルドはフリーゾーンを去る。フリーゾーンの危機を救ったのはまたしてもマザー・アバゲイルだった。ラストへ向かうための最後の助走として、アバゲイルはスチューたちに闇の男と対決するため旅にでるように言う。最後は旅で決着がつくのだろう。
■ストーリー
不穏な動きをしていたハロルドは仲間を手に入れ、そしてフリーゾーンを崩壊へと導くためにある行動にでる。ハロルドのたった一度の行動により、多大な被害を受けるフリーゾーン。そこに救世主であるマザー・アバゲイルがフリーゾーンへ戻ってくる。アバゲイルは告げる。闇の男と対決するためには、スチューたちが困難極まりない旅へと向かうしかない。結末へとつながる物語。
■感想
フリーゾーンは発展のため電気を必要とする。生き残った者たちは、より快適な生活と、これから訪れる冬に向けて電気の整備が必要となる。スチューたち委員会のメンバーは、技術者集団を作り上げ発電機の復旧に力を注ぐのだが…。
ここで、ハロルドがひとりの女の口車にのり、スチューたちへの恨みをはらそうとする。生存者たちが協力して生活するフリーゾーンで、ひとりでも悪意をもつ者がいると、すぐに崩壊する危険性がある。ハロルドの悪事は、ハロルド自身も躊躇するほどのことだが、パートナーの女が最後の一押しをしている。
ハロルドの凶行により、フリーゾーンは全面崩壊するはずだったのだが…。その危機を救ったのはまたしてもマザー・アバゲイルだった。アバゲイルが帰還したことで、スチューたちは間一髪死から逃れることができた。ハロルドの仕掛けの犠牲となった者がいる中で、フリーゾーンの者たちはハロルド盗伐を考えるのだが…。
まだしっかりとした自治体制ができない状態で委員会がすべてを仕切ると独裁者がでてくる危険性もある。そして、それはフリーゾーンへの崩壊へと近づいていくのだが…。アバゲイルの存在がフリーゾーンを正しい形に保たせている。
ラストの次巻へ向けて寿命が残りわずかとなったアバゲイルが最後の依頼をスチューたちにする。それは旅にでることだった。この旅の終着点で闇の男との対決が待っているのだろうか。パンデミックと闇の男の関係はいまいちはっきりしないが、物語の結末としては闇の男がラスボスということになっている。
スチューたちの旅では犠牲はつきものだろう。次巻ではフランの産まれてくる子供がパンデミックに対してどのような反応を見せるかで、人類の行く末も決まってくるのかもしれない。
あとはラストへ向かっての旅が次巻で描かれるだけのだろう。
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