ザ・サークル


 2020.12.10      GoogleやFaceBookのような企業?【ザ・サークル】

                     
ザ・サークル[ エマ・ワトソン ]
評価:3

■ヒトコト感想
巨大IT企業のサークルのモデルはFaceBookなのだろうか。もしくはグーグルなのだろうか。それらを足して2で割ったような企業なのかもしれない。サークルに運良く入社できたメイ。憧れの企業に入れたことで舞い上がるのだが、プライベートをすべてさらけ出すことを求められる。SNS疲れを引き起こすまさに典型のような流れだ。

SNSでつながることが全てで、その活動に時間を費やすことを求められる。最後にはメイにカメラがつけられ、全世界のユーザから全てを見られる状態となる。なんだか、今のユーチューバーは似たようなことをしているのかもしれないが、ひとつのSNS企業がエスカレートしていくことと、プライベートに激しく浸食してくるSNSは恐ろしすぎる。

■ストーリー
全世界に30億人のユーザーを持つ超巨大SNS企業<サークル>。誰もが憧れる最先端企業に採用され、日々奮闘する新入社員メイは、ある事件をきっかけにカリスマ経営者ベイリーの目に留まり、新サービスの実験モデルに大抜擢される。ベイリーの唱える「隠し事は罪だ。全てを曝け出せば、世界はもっと良くなる」という理想を実践するため、いたる所に設置された超小型カメラを通して自らの24時間をネット上に公開したメイは、瞬く間に一千万人を超えるフォロワーを獲得し、アイドル的な存在になる。

人気を背負い更なる新サービスの公開プレゼンに臨むメイ。だがそこには思わぬ悲劇が待ち受けていた。あまりにも膨大な善意の渦に隠された<サークル>の重大な欠陥に気づき始めるメイだったが―。

■感想
有名な企業に入社できて浮かれるメイ。仕事の環境は抜群で、周りもフレンドリーに接してくれる。まさにリア充の宝庫という感じの企業だ。会社の施設として映画館やジムもあり、無料で食事ができるスペースがあり、金曜日にはパーティがある。

まさにグーグルなどが実践していそうな企業の形だろう。カリスマ経営者が社員の前ですべてをオープンにすることの重要性を説く。自分たちの企業の価値を上げるための行動なのだが、社員たちはそれらに無条件で同意する。まさにちょっとした宗教の教祖のような雰囲気だ。

メイは自分の仕事をしっかりとこなしているが、SNSでの交流が少ないと注意される。会社での仕事だけでなく、SNSで交流し様々な活動を強いられる。学生の部活のように課外活動が重要らしい。さすがにここまでされると嫌気がさすかと思いきや…。

メイは周りに流されるようにプロフィールを細かく書き、様々な活動をする。この時点でSNS疲れのような状態なのかもしれない。次々とくるメッセージを処理するのに疲れ始めるのだろう。ただ、そこからメイがひとりでカヌーを楽しんでいるとき、転覆しそうになるのだが、救助ヘリが突然やってくる。サークルのカメラのおかげということで、おかしな流れとなる。

メイの周辺にカメラが用意され、プライベートをすべてさらけ出すことを要求されるメイ。普通の人では信じられないことだが、サークルはそれを推奨するようにメイをスターに仕立て上げる。父親の病気のサポートをサークルにお願いしている関係からメイは断ることができない。

SNS企業がすべてを牛耳ることになると、世界はおかしくなるのだろう。ただ、世界の流れを誰かがおかしいと思っていても、変えることはできないのだろう。世間の流れから抜け出すことはできない。

もしかしたら、今現在も巨大企業の思うがままに踊らされているだけかもしれない。



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