ザ・ブリザード


 2019.4.3      大荒れの海へ小型救助船で挑む【ザ・ブリザード】

                     
ザ・ブリザード [ クリス・パイン ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
真冬の海で発生した巨大タンカーの遭難事故。沿岸警備隊員のバーニーたちは、小型救助艇でタンカーの乗組員を救助しようとするのだが…。バーニーは過去に救助で失敗し8人の命を救えなかったトラウマがあった。そのことに悩みながらも、目の前のタンカーの乗組員を救うために危険な冬の海に挑む。大嵐の中、小さな救助艇は今にも沈没しそうだ。

巨大な波に対して船の向きを直角にすることで沈没を防ぐ。陸上ではバーニーたちを心配する仲間や恋人がいる。命を懸けた救助作戦。誰もが無謀と思う中で、バーニーたちはどうなるのか。タンカー内部でも生き残るために必死の努力が繰り返されている。タンカー内部やバーニーたちの二つの諦めない心がラストにつながる。

■ストーリー
荒れ狂う冬の海で起こった巨大タンカーの遭難事故。吹き荒れるブリザードと漆黒の海、沈没寸前のタンカーの命運は尽き果てようとしていた。真っ二つになった船を維持しようとするタンカーの船員たち。そんな過酷な状況の中、若き沿岸警備隊隊員バーニーと3人の仲間たちは、小型救助艇で命懸けの救出活動を敢行する。彼には、1年前、同じ海で8人の命を救えなかった過去があった。タンカーの生存者は32人、だが、小型救助艇の定員は12人…。「もう誰も死なせはしない! 」

■感想
巨大タンカーの遭難事故。真冬の大荒れの海で、救助がくる見込みのない絶望的な状況。タンカーの乗組員たちは、生き残るために知恵を絞る。極限状態なので、乗組員同士の意見の違いから諍いが起きることもある。激しく吹雪く海のど真ん中。過酷な状況の中で、いつ来るともわからない救助を待ち続ける。

陸上では、タンカーの遭難を把握しながらも、大荒れの海に助けにでることができない。まさに絶対絶命の状況だ。タンカーを命がけで救出する任務を誰が受けるのかもポイントだ。

若き沿岸警備隊員のバーニーがタンカー救出の役目を受ける。過去に救出に失敗したトラウマを払拭するために、今度こそはと強く心に誓う。ただ、海の状況から誰もが無茶だという。それでもバーニーはわずかな信頼できる仲間と共に救出に向かう。

バーニーの婚約者や仲間たちが、陸でバーニーの上官に言い寄る場面がある。激しい嵐の海に小さな救助船で救助に向かうのは、死にに行くのと同じだと。それを聞いても上官は救出するためと、それだけをひたすら言い続ける。

大荒れの海で小さな救助艇は、救助に向かう自分たちが遭難する危険性がある。大波にあおられ、簡単に転覆してしまう大きさの船。バーニーの巧みな操縦技術により、大波に直角に突っ込むことで船が転覆せずにすんでいる。

ハワイでサーフィンできそうなほど巨大な波がパイプラインのように渦巻いている。そこを、まるでサーファーのように波のトンネルの中を小さな救助艇が進んでいく。やっとの思いでタンカーにたどり着くも、救助船の定員は12名だけ。この後のバーニーの執念はすさまじい。

大嵐の海の映像は強烈だ。



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